テニスを再開してから7年経過しました。
中断していた期間は20年近く
再開前も週イチ程度だったので、熱心にテニスに向き合っていた訳ではありません。
グループに高校で体育会だったのが数人いて、僕も中学でやっていたのでそれなりのレベルでした。
当時、トップスピンは知られていましたが、どうやって打つのか?
を具体的に示したものは少なかった。
元々、教えられたり、見て学ぶのは苦手で、系統立てて理論的に自分で納得してから学ぶタイプ。
しかし当時、ちゃんとそれを知ってる者は皆無、解説してあるのはヴィック・ブレーデンの本くらいで、今にして思えばその本も?な部分もありました。
今は、試合中継も増え、動画も個人発信のブログもあり、情報収集には事欠きませんね。
ただ、情報発信の目的は様々、宣伝、利益誘導目的などが大部分
個人のブログは・・・
何でしょうか?
金銭目的じゃなければ、単なる目立ちたがり、自己満足、日記などでしょう
かくいう拙ブログもそうなのですが(笑)
ただ、玉石混交で首を傾げる内容のモノや、明らかに間違ってるモノなどありますね。
現役のプロの選手やコーチが発信するモノにも…
再開してから知り合った人で、まったくの初心者がいました。
元々野球はセミプロで、素養はあったのでしょう、2年もしないうちに県大会の常連になるまでに上達しました。
他にもテニスはインカレクラスで、スキーはまったくの素人だったのに、始めて2年で指導員を取った友人がいました。
どちらも体力だけで上達するスポーツではありませんし、誰でもそうなれるものではないでしょう。
違いはどこにあるのか?
吸収するのが早く、コツを掴むのが上手という事でしょう。
言い換えれば無駄な事をしない、理屈・理論を知る。
テニスもようやく科学的、物理的見地から検証した結果を発信する人達が増えてきました、また、映像を解析した結果から解る事もあります。
これは、他のスポーツでも同様で
例えば野球において「伸びてくる(浮き上がる)ボール」というものがあり
初速と終速の差が少ないからそう見える?のだと、もっともらしい説明がされてきました。
しかし、映像の解析からこのようなボールには逆回転(スライス・アンダースピン)がかかっており、実際にボールの軌道は上昇する事がわかっています。
今は、この解析結果から逆回転をかける(目的として)ようにして投げる人も多いそうです。
これなど、ある意味秘密にしていた人もいるでしょう、理屈(理論)は知らなくてもこんな感じで投げると打たれないと
テニスのトップスピンについても科学的・物理的に解明されたのは近年の事です。
ちなみにトップスピンと言えばナダルですが
再開した当初、なぜナダルだけが他の選手に比べてハード(回転数が多くかつスピードのある)なトップスピンが打てるのかわかりませんでした。
調べても、体の使い方や、筋肉、などと書いてあるものしかなく納得がいきませんでした。
自分なりに映像解析して分析した内容を記事にしたら、物凄い数のアクセスがあり、今でもナダル・トップスピンで検索すると最初に挙がります。
むろん、理解したからと言って同じように打てる訳ではありませんが
ラケット面(ストリングス)にボールが接している時間は、3ms~4msと言われています。
これはある人が、実験を映像解析した結果からです。
その後、同様の実験をし、大きく異る数値が出た報告を見た事がありません、そもそも一般ではそのような実験を行うのは難しいでしょう。
つまり、事実として認識された事になりますね。
それを基に、そんなに短い時間ではボールを「潰す」感覚を知る事や、もしくは潰すように打つ事は、出来ないと結論づけて書いてあるものがあります。
また、物理の法則をラケットとボールに置き換えて、重いラケットほどボールスピードが上がると書いてあるものがあります。
前者はともかくとして、本当でしょうか?
ボール、ラケットフレーム、ストリングス…
反発力がすべて違います。
スイングスピードは?スイングの角度は?テンションは?
少なくとも実験を検証した結果からではないようです。
テニスにおいても理論は重要です、しかし机上の論理だけで語れるものではありません。
人間の感覚は非常に鋭敏です。
例えミリセカンドの時間の流れにおいても多くの感触を得る事が出来るし、手のひらはどんなセンサーにも検知出来ない凹凸を感じられるそう
ラケットからボールが離れる瞬間、ストリングスが歪み戻る感触は、手に伝わるのです。
重いラケットのほうが、ボールスピードが上がるとか、またラケット面はより小さい方が力が集約して伝わるから良いとか…
上級者ならラケット重量が数グラム違うだけでも、大きな違和感を感じるもの、まして面が小さくてもかまわないなどは論外ですね。
理論一辺倒や、思いつきで語る前に、自分で検証する必要があります、それが情報を発信する側として最低限の責任でしょう。
※参照
https://kawazoe-lab.com/wp-content/uploads/2016/08/Introduction-Research1.pdf