今、世の中情報にあふれ、様々なメデイアを通して大量に発信されているけど、疑問に思う内容や報道姿勢も多々あるし、流言飛語に惑わされる日本人の特性がそこに浮かび上がる。 裏にそれを利用しようとするモノの存在が見え隠れする事も・・・ まあ大上段から切るような大袈裟なものではなく気楽に書いてみます。

トップスピンの理論と根拠

何度も書いてるので重複は避けます。

http://scrooge.at.webry.info/201408/article_1.html

http://scrooge.at.webry.info/201601/article_1.html

http://scrooge.at.webry.info/201605/article_2.html

http://scrooge.at.webry.info/201608/article_1.html

http://scrooge.at.webry.info/201703/article_1.html

最後に挙げたのがまとめの意味で書いた記事です。

表題のトップスピンの理論と根拠ですが

ネットを検索するといくつかブログや記事が出てきますが、具体的なトップスピンのメカニズムについては書かれていませんね。

打ち方は書いてあるのに、肝心な、なぜ回転が起こるのか?が説明してありません。

その打ち方もウエスタングリップでワイパー?スイングで、などと書いてある稚拙なものばかりです。

トップスピンの具体的なメカニズムについて、「なぜ回転が起こるのか?」は、私自身は推論ですが、鍵はヒットポイントでのラケット面の傾きにあると考えています、理由の詳細は以前の記事の中で述べています。

トップスピンについて科学的なアプローチは以前からあります、実は日本人の研究者が最初です。

私の書いた記事もそれにヒントを得ています。

科学的にトップスピン現象を検証したのは評価できますね。

科学的に実証された事実の前には、個人の思い込みや感覚的なモノなど意味が無いのです。

日本人は権威主義の傾向があるので、学者が書いた論文のほうが真実性が高く思われます。(笑)

トップスピンはストリングスが動き(ずれる)、戻る事で起こると説明しています。

https://kawazoe-lab.com/wp-content/uploads/2016/07/20070004.pdf

https://kawazoe-lab.com/wp-content/uploads/2017/12/20041105.pdf

https://kawazoe-lab.com/wp-content/uploads/2016/06/20110006.pdf

さて、正確な検証の方法について考えてみます。

一番の難点は、ゴルフクラブのスイング装置のように、正確なスイングと様々な設定を再現できる装置がない事です。

ボールを打ち出す側はボールマシンで出来ます、あまり知られてませんが、スピン、速度、打ち出し角度など自在に設定が出来ます。

人がするスイングでは同一の条件での正確な検証は難しいし、スイングスピードを変えたり、ラケット面の角度を微妙に変える事は出来ません。

ある動画で、ラケットのグリップを固定して縦に回転させるモノを見た事がありますが、正確なストロークの再現とは言えませんね。

記事にも書いていますが、固定したラケットにボール当てるのと、スイングしたラケットで打つのとでは同じではありません。

現在の撮影技術ならストリングスの動きも詳細に捉えられます、私の仮説についても実証は可能ですね。

ただ、結局のところ理論と回転の仕組みを知っても自分で実感できるかどうかです。

理論だけ説いても実践出来なければ意味がないのです。

初心者でもボールの回転の有無や方向はわかるものです、最近のTV中継でも映像の解像度が上がり、スローを多用してくれるので良くわかりますね。

飛んでくるボールに対してラケット面を垂直にして当てた場合と、傾けた場合の回転の違いがわからない人はいないはずです。

また、中級以上であれば自身のスイングで回転数の増減や強弱、球の軌道のコントロールも出来るものです。

トップスピンの理論と仕組みを知らなくても打てるのです。

むろん誰でも打てるようになれる訳ではありません、一定以上のスイングスピードと、ボールを捉えるタイミングをはかる能力も必要です。

打ち方を大きく変える必要があり、体力も使います。

多くのレクレーショナルプレーヤーは当てるだけの打ち方なので、トップスピンは必要ではないかもしれません。

実はこれはトップスピンだけでなくテニスの様々なショットについても同様です。

プロのプレーヤのようには、アマチュアは絶対になれません。

才能と体格に恵まれ、練習量も環境も違います、同じように打とうとしても無理があるのです。

また、テニスについて書かれたモノを見ても、自分のレベルの範囲内でしか書けず、おかしなモノもありますね。

「トップスピンの理論と根拠」の表題になっていますが

トップスピンとスライス=アンダースピンは、回転方向が違うだけで同じものです。

この事をちゃんと認識出来るといろいろな疑問が氷解します。

なぜラケットを傾けなければいけないのか?

あなたはスライスを打つのにラケット面を垂直にしてボールに当てますか?

斜め上方向からラケットをスイングし、ラケット面を傾けて打ってるはずです。

また必ずしも斜め上方向から振り下ろさず、傾けた面をボールに当てただけでもスライス回転がかかる事も理解できるでしょう。

まさにその逆がトップスピンの打ち方です。

傾けるラケット面の角度は、打点の高さと振り出すラケットのスイング角度によって変わります。

この動画はフェデラーのスイングを例にして、トップスピンのスイング角度とラケット面の傾きについて説明しています。

フェデラーはフラットボールを打ってるとか、ボールは、垂直面で捉えるほうが良いとの意見もあるようですが(笑)

トップスピン(スライス=アンダースピンも)の現象は、ストリングスの動きだけによるものではないと考えます。

記事でも触れていますが、他の要因(摩擦、ボールの偏心運動)とも複合しての現象と考えられます。

※この動画は、ラケット面のほんの少しオフセンター下側で打ってる事にも言及しています。

これについては以前に書きました。

http://scrooge.at.webry.info/201608/article_1.html

フェデラーがフラットボールを打ってるなどは論外として、「ラケット面を傾けると正確なインパクトは難しい」はその通りです、だから「垂直面で打つようにする」は、おかしな理由です。

ほとんどのプロが間違ってる事になりますね、むろん、トップスピンを打つ前提ですが、プロレベルではトップスピンとスライス=アンダースピン以外の選択肢はありません。

羽子板テニスの打ち方など説いても意味が無いでしょう。

※この事について執拗に垂直面に拘る内容を書いてるブログがあるようです、実践してみればすぐ理解出来る筈ですが・・・

理論的な説明はありませんがこの動画を、たとえ初心者でも違いがわかる筈です。

前述したようにトップスピンで打つのは難易度が高いのです、ラケット面を傾けて打つ事がトップスピンには必要不可欠なのです。

あるブログからの引用です。

- ラケットもガットもボールが接触してから離れるまで、しなりっぱなし、たわみっぱなし、ゆがみっぱなしだと考えていますから、この「トランポリンの様にガットが復元する事でボールを飛ばす」話には疑問があります。

ただ、"ボールとガットが接触した際にズレる事でボールの片側に偏って力が加わりやすくなる事" と "縦或いは横ガットの長さ全体がボールに引っかかり回転や飛びに必要な力を与える" という点はあると考えます-

前半はスナップバック効果を否定している内容ですが、後半の部分でよくわからない説明をしています。

ブログには動画も一緒にUPしていますが、不鮮明な動画です。

むろん、スピンがなぜ起きるかの説明もされていませんね。

同様の鮮明な動画と、ウィルソン社の動画・他をUPしますのでよく見て下さい。

ストリングスがズレ、接触しつつ戻る様子がわかります。

「たわみっぱなし」?ではない事もわかるでしょう。

英文ですが論理的にスナップバック効果を説明しています、前段の川添教授の論文と共通する部分もあります。

そも大学名まで入った論文の内容を否定できるものでしょうか?

http://twu.tennis-warehouse.com/learning_center/stringmovementPart2.php

テニスに関しては他のスポーツに比べて事象の科学的な解析・検証が遅れています。

しかしスピンについての検証は進んでおり、競技者の世界でも既にスナップバック効果は認知されています。

個々の思いつきや考えを発信するのは自由ですが、一介の上級者とも思えない人物が検証もせずスナップバック効果を否定するのはいかがなものでしょうか。

他にも書かれてるのですが、首をかしげる内容が多いですね。