今、世の中情報にあふれ、様々なメデイアを通して大量に発信されているけど、疑問に思う内容や報道姿勢も多々あるし、流言飛語に惑わされる日本人の特性がそこに浮かび上がる。 裏にそれを利用しようとするモノの存在が見え隠れする事も・・・ まあ大上段から切るような大袈裟なものではなく気楽に書いてみます。

スナップショット 実技編 最強のフォアハンド

前の2つの記事で、スナップショットとはどんなものなのか理解されたと思います。

では如何にして打つのか?

実は検索しても動画、記事でもスナップショットの打ち方を説明したものは、殆どありません。

「Lag&Snap」とすると少数ですがヒットします、ちなみにLagは日本語に適当な言葉がありませんが強いて言えば間(ま)を取る、遅れ、でしょうか、テニスでは長じてリストラグ=手首を背屈させる、としています、近年とみに使われるようになりました。

スナップショットはリストラグが前提となります、プロネーションも同様です、それを考えるとショットの正しい進化と言えます。

この動画は12年前にUPされています。

当時からスナップショットと言う言葉が周知されていない、もしくはネガティブに捉えられていたからでしょう。

現状、テニススクールでスナップショットの打ち方を教えてくれる所は皆無、もし、自分でやってみようとしてもコーチに注意されるのがオチです。

単に手首を背屈から掌屈へ動かす打ち方では、ボールスピードは上がるけど方向が定まらないからです。

この動画はそのあたりに触れています。

 

動画中、背屈から掌屈へ単に動かす動きをフリッパーと呼んでます、上級者なら理解できますが平行スイングでこれをすれば、ボールにトップスピン回転がかからずボールは殆どアウトします。

ゆえにボールの上側をなでる?ように打てと言っています。

これはイメージ的にであって、実際にはヒットポイントで角度をつけたラケット面にボールを接触させスナッバック効果で、トップスピン回転をかけて打つ事です。

むろん下から振り上げる動作を加えれば、さらにスピンは増します。

この動画でわかるように平行スイングでもスナップバック効果を得る事が出来ます。

実際には手首だけでなく前腕の動きも必要になり、複雑な動きになります、まさに前記事で書いたフェデラーの打ち方です。

 

こちらでも同様にコンタクトゾーンでのフリッパーを推奨していません。

本人がストレートアームの事もあり、説明がストレートアーム主体になっています。

またヒットポイントでの手首は、角度がついたままにすると述べてますが、これは各選手とも微妙です、BIG3のスローを見ても三者三様です。

ここでもフェデラーの背屈の角度の深さ、掌屈へと戻しながら前腕を回しつつラケット面に角度を付ける動きのスムーズさと速さが際立っています。

前の動画のボールの上側をなでるような動きをブラッシュと呼んでます、プロネーションの初動の動きです。

背屈から掌屈への手首の動きと並行して前腕が回外から回内します、3次元の視点で捉えると理解しやすいでしょう。

 

冒頭のフルカチのスイングを注視して下さい。

ヒットポイントが前の事もあり手首が伸びています、背屈したまま打ってはいません。

背屈から手首を戻していく事をスナップと定義すると、その度合は選手個々、状況によって違うのでしょう。

マチュアが積極的に手首を使って打つ場面があります。

 

冒頭の3人のフォームを見て下さい、平行スイングでラケット面をスラントさせ手首を大きく使って打っています、フォロースルーも前方に投げ出すようにしてます、最初の段階としてはこれで良いと思います。

※総括として

上級者ならフォアハンドのスタイルは、既に身についています、スナップショットをマスターするにあたって大きく変える必要はありません。

重要なのはリストラグです、テイクバックでの背屈はこのショットの必要条件で起点となるものです。

スナップショットは、手首を背屈から掌屈へどう戻していくか?なのです。

 

スナップショット 再考 フォアハンドの革新

前記事に多くのアクセスがあり、関心の高さが伺われました。

もう少し深掘りしたいと思います。

動画の中でこの打ち方について、引く動作?と言っていますが、この打ち方は明らかに手首を使ったスナップショットです。

なぜスナップという言葉を使わないのか?

--手首を使うのは初心者、コントロールはつかないし、あげくに手首を痛めるからやめなさい。---

と、指導してきたから言葉としては使いたくないのか、もしかするとスナップしている事を認識してないのかもしれません。

 

この動画は前記事でも挙げました。

後ろからのアングルなので、手首の背屈の程度が良くわかります。

とくにシナー、ベレッティーニ、キリオス、ナダルに注目して下さい。

背屈の度合い、テイクバックの位置等、微妙に違います。

ベレッティーニとキリオスは似ています、二人共ボディターンはあまり使わず、ほぼ手首と前腕の動きで振っています、キリオスの切り返しはとても速い、肘から先の動きなのでダブルベントが向いてると言えます。

シナーは、テイクバックでほぼ身体を横向きの位置にしてるので、背屈の度合いも大きくなります。

ディミトロフ、アルカラス、ナダルがストレートアーム。

ストレートアームは、ダブルベントに比べてボデイターンをより生かせるのではないかと思います。

ナダルとアルカラスはよく似ています、二人共腕をラケットの延長のように使っています。

 

手首を背屈の位置から掌屈の位置へ動かす動きは、日常の生活の中で使う事がほとんどありません、イメージしたり身体に覚え込ませることが難しいのです。

ラケットを握って、肩を支点にして振ってみて下さい、肘と手首は固定したままです。

次に肩と上腕の位置を変えずに肘を支点として振る、最後に同様に手首を背屈から掌屈の動きだけで振る。

手首だけで振るのが、1番速くラケットが動くのがわかるでしょう、実際には全部を総合した動きになるので、相乗効果を伴い更に速く振れます。

ではグリップは何が適してるのでしょう?

背屈の角度は、イースタングリップよりウエスタングリップの方が深く取れます、その時の前腕の向きも違います、ウエスタンの方がやや上を向きます、当然ながらラケット面の角度も違います。

背屈の位置から掌屈へと手首を戻しつつ前腕が前方向に回転、プロネーションの動きになります、この動きに関しては薄いグリップが適しています。

手首をスナップさせるのにも多くのバリエーションがあります。つまり、最適解はないのです。

手首をスナップさせる事について、否定派の理由として1番に挙げるのがコントロールを付けづらい事ですが、この動画の中では違う理由を述べています。

題にNo SNAP!と入っています(笑)

バックスイングで手首を背屈させるのは同じです、ロックインポジションと称しています、そこからそのままヒットポイントまで、手首の角度を保ったまま打てと述べてます。

よく見ても、スナップさせる事を否定する理由が明確ではありません。

スナップを掌屈ではなく撓屈に使う表現になっています、スナップは背屈から掌屈への動きなのでこの説明には違和感があります。

そも、手首を全く使わず固定したまま打つのは困難です。

意識する、しないに関わらず程度の違いこそあれ手首は使うものなのです。

前記事でも述べましたが「スナップ」と言う言葉に拒否反応を示しているのでは?

手首を背屈させ掌屈へと戻して行く過程で、スイングは加速します、戻す角度、タイミングの違いはありますが、皆共通しています。

現在の上位の選手は、皆スナップショットを使ってると言っても言い過ぎではないと思います。

スナップショット 禁断のフォアハンド?

まず動画を

 

フェデラーのフォアハンド

右軸足を意識し代名詞となったレイドバック(背屈)、完璧なフォロースルー

とてもリラックス(脱力?)してるように見えます、ただボールスピードは早い

力を抜いてテイクバックとフォロースルーを大きめにして・・・

やってみればわかりますが、かなりの上級者でも同じようには出来ません、この動画は脱力の見本のように語られる事があります。

「脱力」は魔法の言葉のように使われています、感覚的で尺度が無くどの程度力を抜くのかがわかりません、グリップを緩く握る、と思ってる人もいます。

それに脱力スイングは、振り出しのスピードは上がりますが打球後は失速します。

フェデラーの話は一旦置きます。

 

最近の若手の中には、首に巻き付くかのような異常に大きなフォロースルーをする選手がいます、メドベージェフ、シナーなど。

スイングスピードも早い、特にヒットポイント前後の加速が顕著、脱力以外の要因がありそうです。

 

 

1年前に書いた記事です。

ベレッティーニを例に、打ち方の特徴であるスナップショットに言及しています、同様の打ち方をしているナダルについても書いてます。

比較としてフェデラーのヒットポイントでの手首の画像を挙げていますが…

スナップショットに於いては、手首を使う打ち方として定義出来ますが、手首を背屈から掌屈へ移行する過程、程度については具体的に説明するのは難しい、曖昧で感覚的だからです。

スナップショットについて、比較的わかりやすく解説している動画です。

 

ちなみに上級者でもテイクバックで、手首を明らかに背屈させて打てる人は少ないし、中級以下では意識すらしてないでしょう。

そもそも、背屈して打つ事自体が難しいのです。

言い換えれば、ほとんどの人は中途半端な手首の角度で打ってると言う事です。

この動画では、スナップショットについてもう少し踏み込んだ解説をしています、言葉もホイップとしています。

 

ここでフェデラーの打ち方に戻ります、背後やや斜め上からのアングルなので手首の使い方がよくわかります。

 

背屈から掌屈の動きが、ベレッティーニとナダルとは違うのがわかります、ヒットポイントでは背屈したままと言って良いでしょう。

フェデラーは非常に関節が柔らかく、グリップもグリップエンドを包み込むように握ります、背屈の角度も大きいし掌屈への返しも早いのが伺えます。

では、この打ち方はスナップショットに分類するべきでしょうか?

詳細に見ると、ヒットポイントに到達する直前にプロネーションの動きが始まります。

他の選手もプロネーションは使いますが、そのタイミングがフェデラーは早いのです。

これまでスナップショットについては、否定的でした、スイングスピードは上がりますがコントロールをつけにくいからです。

明らかなスナップショットで打っているベレッティーニとナダルは、例外と考えてました。

ネガティブな意見の例。

誇張もありますがマイナス面を指摘しています。

スナップショットは、単純に手首を背屈から掌屈へと動かすのではありません、ベレッティーニとナダルでも同じではありません。

 

手首をやや上方向、親指側に動かす事を撓屈(とうくつ)と言います、背屈から掌屈への動きと撓屈は同時に行えます。

フェデラーはプロネーションの一連の動きの中で、ヒットポイントに向け背屈から前腕を前方向に回転させながら上方向へ持って行きます、撓屈させていると言って良いでしょう。

ベレッティーニ、ナダルも同様の動きをしますがフェデラーよりタイミングが遅く、打球時の手首はほぼ中立の位置です。

フェデラーは背屈の角度が大きく、背屈から戻していく過程でスイングスピードのアップを図りつつ手首の位置を保ち、コントロール性も失わないようにしていると言えます。

この動画は、手首の使い方を論理的に説明していますが、スナップショットには否定的です。

こちらも概ね否定派です。

例として、フェデラーナダルの打球時の手首の画像を出していますが、違いがあります。

背屈の位置から手首を掌屈方向もしくは撓屈へ動かす過程は、スナップさせていると言えます、スナップショットとは広義の意味でとらえるべきでしょう。

最近の傾向として

ベースラインでのストロークの打ち合いが増えてきました。

ゲームスタイルは、流行があり何度か繰り返すもの、今の主流はストロークで左右に振り、オープンコートに速いボールを打ち込んでポイントを取る形です。

速いボールを打つ為には、よりスイングスピードを高める必要があります、スナップショットはその流れの中で生まれてきました、コントロールよりスピード優先と言って良いでしょう。

この打ち方はマスターするのはとても難しいし、上級レベルに達してから取り組めるものです、それに感覚(センス)が要求されます。

備忘録 「 Russel Hobbsのトースター」

Russel Hobbs はイギリスのpifco社のブランド、家庭用電器製品のメーカーでトースターの他にコーヒーメーカーや電気ケトルなどもある。

マンション購入と同時だったからかれこれ10年使ってたし、もちろん転勤の際も持っていった。
まず間違いなく毎日使う道具のひとつ。

当時、勤めていた百貨店の家庭用品売場に、このブランドのコーナーがあり、引越しを機にキッチン用品を新しくしようと思っていて購入した。
このステンレスのクローム調の輝きが、新生活の始まりのキッチンにぴったりとしたイメージがあったのかな。

高くても五千円くらいの他の製品にくらべて、倍以上したので自分としてはけっこう思い切った買物だった。
この時一緒に購入した冷蔵庫、電子レンジなどはすでに買換えたからその意味では長持ちしてた。

僕はこのポップアップ式のトースターが好きでパン焼きはこれと決めている。

大概の家庭には電気オーブンもあるのではないでしょうか?
パンやお餅や、電子レンジではうまくいかないフライなどの温め直しにも重宝しているでしょうね。
みんなパンはこのオーブンで焼いてるようで、友人が家に来て、トースーターでパン焼きをしてると、奇異の目で見られたりしてた。

さて、10年目のここへ来て、しばらく前からレバーを下げてもなかなか下で止まらず、朝の儀式に支障をきたすようになった。
ゆっくり降ろしたり、指1本でそっと降ろしたりするとうまくいく場合もあるのでテクニックがいるのである。
で、いよいよ駄目になりしょうがないから、くだんのオーブンで焼くようになった。

ところが・・・
最初のひと噛みの触感はパリッとして変わらないのだが、その後がいけません中身まで焼けすぎ!
家の電気オーブンも優れもので、フライや天ぷらの温め直しにはこれが1番!というやつなんだけど、これをもってしてもこのトースターの焼き具合には遠く及ばない。

しょうがないから買い直しをする事に決めた。
ネットで調べると僕の買った時に比べて、半額くらいの値段で出してるショップもある。
やっぱり百貨店で家電製品を買うもんじゃないなあなんて思って、よく調べると同じ型番のものは廃番になってるようで台部分も微妙に違う。

この手の商品は、コストダウンで昔のものより機能が削除されたりしてる事が多い。
果たしてその通りで、細かい焼き調整ボタンや、肝心のTOASTECシステムが省略されてる。
これはパンを降ろすと、上部に金属状のフタがサイドからせり出してきて水分を逃がさず焼き上げる仕組み。

最初に購入した時は、完全密閉する訳じゃないからなんだかギミックぽいなあなんて思っていたのだけれど・・・
ほんとうに外側はパリッとして、中身はふっくらと美味しく焼き上がる。



いざ、オーブンとの焼き上がりの差が歴然としていると、どうしてもこれじゃないと朝の楽しみがなくなってしまう気持ちになってしまった。
焼き上がりだけではなく、僕はサラダを挟んだりするのだけど、これで焼くとドレッシングが染みこんでパンの食感が悪くなるような事がない。
パンの表面がキッチリ焼けてるからなのでしょう。
後継のモデルもあるのだが、このシステムはついてない。

こうなると修理しかないのだけれど、今の時代は直すより使い捨ての時代、メーカーによっては買い替えた方がお安いですよ!なんて事を平気で言うし・・・
さりとて同じものがないので、発売元の代理店に修理の見積もりを出してもらった。

修理見積もりがほぼ1万円!

はあ~っとため息が出てしまった。
ほぼ10年使い続けて良く持ったのだけど・・・
修理担当の人によれば、故障している部分だけの交換は出来ないので、ほぼ中身全部の交換と電源部品も傷んでるのでそれも交換だそうである。

人の良さそうな担当者なのでいろいろ聞いてみた、1万円で買ったモノを1万円で直す人はいないですよねえ~
とかなんとか・・・
やはりコストダウンでの機能削除だそうで、しかし同じようにこの機能が気に入ってて、直す人もいるそうなのだ。

さてさて、今は変わらず朝のパンを美味しくいただけてる。
あと10年はいけそう、それからはどうしようかな~(笑)

指導するという事

動画のタイトルと記事の内容は関係ありません。

 

ジュニアを集めて伊達公子氏、杉山愛氏、その他が指導するイベントのようです。

伊達さんの影に隠れてますが、プロとしての実績は杉山さんのほうが上です。

グランドスラムダブルス、全仏、全英、全米で優勝。全豪は準優勝、ダブルスランキング1位、シングルスは8位。

以前に書きましたが、伊達さんは変則で独自のテニス、それに比べて杉山さんはオーソドックスと言えます。

ジュニアの上位を集めて練習?

このイベントらしきものの趣旨がわからないけど、伊達、杉山両氏のそのプレースタイルに則しないアドバイスが興味深い。

このレベルのジュニアだと、クラブコーチ、もしかすると専任コーチが付いてます。

どんな指導をしてるかはわからないので、ある意味気を使うし、短時間で欠点などを見極めるのも難しいでしょう。

また、名選手が必ずしも名指導者とは言えないし、言葉で伝える事に長けてる訳ではありません。

これは一般的なテニススクールのコーチにも言える事で、軸足についての質問にも満足に答えられない人がいます。

エリートコーチなどと偉そうな資格があるようだけど、選手としての実績によるものだけで、一貫した理論など持ち合わせていませんね。

両氏とも抽象的なアドバイスだけど、含蓄のある内容です。

 

備忘録 「映画 ブレードランナーとプロップガン」

映画「ブレードランナー」は1982年公開、昨年は公開30周年。
監督はリドリー・スコット、1979年の「エイリアン」も彼の作品


近年、評価はますます高まり、一部の熱狂的ファンの間では聖典視されてる作品です。
僕も大好きな映画で、全てのシーンが頭に入ってるぐらい。

この映画は、2019年のLAが舞台になっていていわゆる近未来SF。
映画の中に登場するモノも、そんなに現代とかけ離れてる訳ではないですね。

さてプロップガンとは、映画の中の小道具の銃の事、近未来の設定だから少しは未来的デザインにしようと思ったのかな?
実はハリウッドのSF作品は、こういう場合にあまり凝ったものは作らないようで、同時期の「スターウォーズ」には現代の銃を少しアレンジしただけの銃が出てくる。

ブレードランナー」に出てくる銃の名称は特になくて、作中のセリフにも名前は出てこない。
マニアにおいても様々な名称で呼んでるけど、しいていえばハリソン・フォードが使った銃と言うくらいしかない。

主人公の名前にあやかってDeckard Blaster(デッカード・ブラスター) と呼んでるムキもあるけど、Blasterは「スターウオーズ」のセリフの中に登場する武器の事で、ここにはあてはまらないでしょう。

でもね、このプロップガンがとても魅力的なんですねえ~
なんというかレトロでいて未来的、西部劇に出てくるリボルバーのピースメーカーを彷彿とさせるんだよね。
古くて新しい感じ。
シド・ミードはこのプロップガンのデザインには関わってないらしいけど、間に合わせで作ったにしたら出色の出来映え!
作中でも頻繁にアップになるし、ともかくゴツくてでかいから目立つ。



長い間、マニアの間でも関心のまとだったんだけど、2006年にある催しに出品され、2009年には実物がオークションで高値で落札された。
この頃になると細部が明らかになり、レプリカが作られるようになった。

銃の本場アメリカだけあって、プロップガンでも実銃が使われる事が多い。
もちろん空砲を使用するのだけど、当然リアルだし、音や発煙の点でも効果的。

はたして、このプロップガンも実銃を二丁組み合わせたもので、銃身には実銃のメーカーの刻印が入っている。
それから、銃がアップになるシーンでも分るけど赤く光るライトと、その反対側片面に、グリーンのライトが点灯するパーツが付いてる。
弾数表示かロックオン機能を意図したのかな?
LEDと書いたりしてるものもあるけど、映画公開時にLEDはまだなく豆球の類でしょう。

さて、当然ながらこの手のモノはマニアが欲しがる(笑)
日本においても、あるトイガンのメーカーが発売した。

最初のものとしては、良く出来ていたけど似たモノぐらいの程度、ただ数が少なく、また高かったせいか話題にもならず一部のマニアだけが購入したのでしょう。

この手のモノは、マニアはなかなか手放さないので、オークション等に出品されると高値を呼び、その存在も知られるようになった。
僕も当時、手に入れたかったけど既に完売してて、くだんのメーカーに再発売はしないのかと聞いた覚えがあります。

それからしばらくは熱も覚めて、あきらめていたんだけど・・・

ある、映画に関するフィギュアやグッズを企画する会社が、トイガンメーカーと組んで発売する事になったのを知った。
これは、オークションに出品された、映画で使われたプロップガンそのものを、細部にわたり検証し採寸したもので、いわばプロップガンのレプリカ!

銃身に刻まれた実銃のメーカー名や、電飾のスイッチなど撮影の時には、画面に写らないようにする箇所までも完璧にコピーしたもの。

当然欲しかったけど、なにせ10万近い値段である、躊躇している間に完売してしまった。
これだけ凝った商品であるし、型起こしから始めるから、価格が高くなるのもしょうがないとは思ってましたがねえ~

去年になって、公開30年記念のメモリアルBDやら、メイキング映像などを目にしてたら、またぞろふつふつと物欲がわき上がってきてしまいました。

まるでそれを見透かしたように、くだんの商品も再発売(笑)
それも、よりプロップガンに近づけたモデルとの事!



今、監督のリドリー・スコットが映画の構想を練りながら手にした、あるいはハリソン・フォードが構えながらポーズを研究した、そして「ブレードランナー」の主人公たるリック・デッカードレプリカントに向けたガンが僕の手の中にある・・・

雨に煙る2019年のロサンゼルス、まさにブレードランナーの世界に僕はいるのですよ。

 

付記

2013年に他ブログにあげた記事、内容は当時。

続編が2017年に制作され劇中にも銃が登場します。

このメーカーが作った製品との事。

サーブ その深い沼

数年に1回陥ります

今回は、スピードアップとフォームの簡素化について試行錯誤しています。

以前の記事

これまで、サーブの最速は約250kmと言われてました。

※フラットサーブ

ただ、これは以前の測定方法で初速を測ったようで、今はネット上の通過速度を測るのが主流。

中継を見ると、ネットにかけると速度は表示されませんが、ネット上を通過するとフォルトでも速度が表示されます。

メドベージェフ、キリオスなどが220km前後で最速クラス。

尚、ストロークの最速は150km前後(おそらく初速)と言われます。

ここで疑問が生じます、なぜサーブの速度と70km近くもの速度差があるのでしょうか?

プロなので、どちらも限界まで腕を振っている筈です。

この事に、サーブのスピードアップのヒントがあるのではと考えます。

 

サーブとストロークの違いは、まずスイングが縦振りと横振り、ボールの状態がほぼ止まっているのと、動いてるボールを打つ点などがあります。

ラケットを上から下に振るのと横振りでは、ラケット重量の加わり方に違いがあるのは、ハンマーで釘を打つのをイメージすれば容易に実感出来ます。

止まってるボールと、動いてるボールを打つ場合の違いについては

手出しで打つボールとラリーで打つのとを比べると、前者のほうが早いボールを打てます。

ただ、さほどの違いは感じられないので、大きな速度差の理由にはなりません。

では身体の使い方の差でしょうか?

サーブのフォームは、ダイナミックで膝を深く曲げ、ボディターンを使い腕も大きくスイングしてるように見えます、これが速度差に関係してるのでしょうか?

 

イズナーのサーブ

比較して下さい。

サーブは、ラケットダウンの位置から腕の振りが加速するので、そこに至る過程はスイングスピードと関係ありません。

下から持ち上げてくる動作を省略しても、サーブ自体の速さに影響はないのです。

どちらも膝の屈伸とボデイターンは使っています、これがスピードにどれだけ寄与してるかはわかりません。

次にスピンです。

一般的にファーストはフラットサーブ、セカンドはスピン系にします。

これは単純にダブルフォルトの確率を減らす為です、速度差は通常-30km前後あるようです。

上級者であれば、ゆるく打てば入る確率が高くなるものではないのは理解してるでしょう、また遅いと容易にリターンされる危険も増します。

注目すべきは、フラットサーブとスピンサーブとでスイングスピードに差があるように見えない事です。

では速度差はどこから来るのか?

スピンはスナップバックでかかります、サーブもストロークでも同じ、言わば物理的現象です。

スイングスピードとボールの速度は比例します、ストロークでも同じです。

前述のストロークでの最速150kmは、当然ながらトップスピンがかかったボールスピードです、フラットなら100kmでもコート内に入れるのは無理でしょう。

コート内に入れる前提がなければ、もっとスピードが上がる筈です。

他方、フラットサーブはほとんどスピンがかかっていません。

※イズナーなど高い打点で打てる選手のフラットサーブ

この図はサーブ時の球種による打点の違いです、TWISTがトップスピンと理解して良いと思います。

この図からわかる事は、スピン系は打点が中心からずれてる事です、言い換えれば芯を外してる。

これが飛ばない(スピードが出ない)理由です。

 

さて、サーブは1番重要なショットであると同時に1番難しくもあります。

膝を曲げ左手でトスを上げ、ラケットダウンさせ右手を振り上げていきます、身体は正面に向けてターンして行きます・・・

これらがすべてシンクロしながら動きます。

自分がサーブを覚え始めた頃を思い出してください。

とても1度に出来るものではありません、また段階的に辛抱強くかつ論理的に教えてくれるスクールやコーチは、ほぼ皆無。

また、サーブはフォームを見直す事が大事なので、自分で練習するにしても、映像がないとなかなか欠点が分かりにくいのです。

とりあえず入れる事を優先する結果、自己流の中途半端なサーブになり、それを後から直すのは非常に困難を伴います。

中上級者でも、妙なフォームで威力の無いサーブを打ってる人がけっこういる理由です。

しかし、皆が必ずしもプロのようなフォームを目指す必要はないでしょう。

膝を深く曲げたり身体を反り返したりは、筋力もいるしわずかにタイミングが狂っただけでフォルトします。

また、どれだけサーブの威力に貢献してるのか疑問もあります。

身体の負担を減らし、かつあまり威力を損なわないようにフォームの簡素化と、スピードとが折り合うところを模索しています。

 

まずボディターンの簡素化

殆どの人が、左足先をベースラインにそわせます

アドコートからならまだマシですが、ジュースコートから打つ時も同様にしてる人が多い。

プロがそうしてるからと、何も考えずマネをしてるようです、プロ並みの筋力が無いとこの打ち方は無理なのです、筋力が足りずトスの途中で正面を向いてしまう人が大半です。

アドコートからなら、ベースラインに対して45度程度打球方向に左足先を向け、デュースコートからは60度程度にしています、右足の位置は足先の方向のライン上に踵をおいて、45度開く位置に、これならば適度なボディターンも使えます。

右手はトスと同時にトロフィーポーズの位置に置きます、下から持ってくるタイプでも一旦ここで止まる人が大多数なのです。

かつてアガシは、背中にラケット付けてトスを上げてた時期がありました。

 

グリップとプロネーション

まずグリップですが、イースタンかコンチネンタルでと言われます。

フォアハンドでは様々なグリップの人がいますが、なぜサーブのグリップは薄いグリップなのか?

それはプロネーションが前提だからです、サーブにおけるグリップとプローネーションは表裏一体なのです。

フォアハンドでもプロネーションは使いますが、サーブとはタイミングが異なります。

※詳しくは以前の記事を参照

これもサーブを難しく複雑にしてる要因です。

初心者に横を向いて、コンチネンタルにしてなどと教えても、まともなサーブは打てませんね。

実はプロネーションを使わないでサーブをしてる人はたくさん見かけます。

ママさん達のアンダースピン(スライスではない)サーブが良い例です、あれはボールの下側を叩くので薄いグリップでは打てません、最初から厚い握りのままで打ちます。

ならばフラットサーブも打てると考えるのは道理です。

ただし、無回転に近いフラットサーブになるので、打点の高さがかなり必要になります。

また、厚いグリップだと薄いグリップよりラケットの打点を高くする事が出来ます。

それぞれのグリップで握り、腕を真っ直ぐ伸ばしてみるとわかります、これは手首の関節の構造上です。

ではスピン系はどうでしょうか?

前述の図を見ると、スライスサーブの打点だけがボールの中心より右側です。

スライスサーブの分解写真を見ると、ボールとラケットには角度が付いて当たっています。

プロネーションの途中で打っていると言えます。

ならば、最初から角度を付けたグリップで、プロネーションを使わずに打っても同じです。

実はサーブにおけるプロネーションはとても厄介なのです、言わばサーブ沼の中のさらに沼。

同じ位置にトスを上げて打ってもサーブの方向が定まらないのは、プロネーションのタイミングが合っていないからです。

またプロネーションをする事が、スピードアップにどれだけの効果があるのかわかりませんね、ならば使わないほうが良いのではないか?

プロネーションに関して、無意識で腕を振ると自然に内転(回外から回内へ)するとの意見があります。

はたしてそうでしょうか?

トロフィーポーズから検証すると、厚い握りより薄い握りのほうが、ラケットダウンに至る腕の動きがスムーズに出来ます。

これは手首と肘の関節の構造上そうなるようです。

では、その動きを省略してあらかじめラケットダウンの位置に置くのはどうでしょうか?

検証しましたが、明らかにスイングスピードが遅くなります。

ラケットを、トロフィーポーズの位置からラケットダウンして振り上げていく動きは、連続する必要があります。

以上を踏まえた上での結論は、やはり安定化とスピードの折り合いをどこにするかと言う事になります。