今、世の中情報にあふれ、様々なメデイアを通して大量に発信されているけど、疑問に思う内容や報道姿勢も多々あるし、流言飛語に惑わされる日本人の特性がそこに浮かび上がる。 裏にそれを利用しようとするモノの存在が見え隠れする事も・・・ まあ大上段から切るような大袈裟なものではなく気楽に書いてみます。

たかがサーブ、されどサーブ

試合はサーブから始まります。

上級者になるほどサービスゲームのキープ率は高いのです。

とくにダブルスにおいてはサーブ側は断然優位です。

なぜでしょうか?

ビッグサーバー同士の対戦です。

まるで初心者のサービスリターン(笑)。

プロでも、ビッグサーバーのリターンは容易ではありません。

テニスの中で最高のショットはサービスエースです、サービスエースにならなくても、リターンが甘くなると、セカンドショットで決まる確率が高くなります。

ビッグサーバー同士の対戦が7-6、6-7、7-6などのスコアになる事が多いのは

自分のサービスゲームは、ほとんど取るからです。

前衛がいるダブルスの試合では、よりサーブの重要度は増します、サーブが弱いのは致命的なのです。

上級者の中には、サーブより他のショットにウェートをと考える人もいます。

自分のサーブでは、試合で優位に立てないのを自覚してるからです、そういう人は他のショットに活路を見出す他ありません。

他のショットとは違い、いくら練習しても一定以上のレベルのサーブが打てるようにはなれないからです。

打点の高さの「壁」があるのです

何度かこれについて書いてるので参考に。

誤解しないで欲しいのは、一定以上のレベルのサーブとは、アマチュアの尺度ではありません。

同じ習熟度であれば、180cmの人は160cmの人より優位なのです、より高い打点で打てる事は、強く打てるだけでなく角度も付けられるしフォルトする確率も少ないのです。

サーブは、最も重要なショットであるにもかかわらず軽視されがちです、 学ぶにしても教えるにしても難しいショットなのもその理由のひとつでしょう。

上手な人のフォームを真似ても、動画を沢山見ても、前述の「壁」の事もあり参考にするには難しいのです。

 では背が低い人はどうすれば?

 シュワルツマンの身長は公称170cmです。

この動画ではトップスピン、スライスが主ですが、フラットサーブも打っています。

ジャンプを高く飛んでいるのも、打点の高さを稼ぐためです、もうひとつ特徴が見られます。

こちらは、今や最強のサーブを打っているプレーヤーです。

 打球の軌道を良く見てください、フラット中心とはいえ、打点から糸を引くように真っ直ぐな軌道で飛んでいきます、シュワルツマンのサーブとの相違です。

打点が高く角度がつけられるので、サイドライン近くに決まると絶対的なサービスエースになります。

メドベージェフの身長は198cmです。

シュワルツマンほどにはジャンプしていません、高くジャンプする事はフォームが不安定になり、力がうまく伝わらないデメリットもあります。

打点の高さの違いは明らかですが、どちらも腕を真っ直ぐに伸ばしている点は共通しています。

錦織とフェデラーの打点時の比較です。

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錦織の身長は公称178cm、フェデラーは185cm。

フェデラーはサーブ時に高くジャンプするのが常です。

錦織は腕を真っ直ぐに伸ばし、身体もかなり左側に傾けています、打点の高さを稼ぐ為です、通常より長めのラケットを使っているのもその為でしょう。

錦織はサーブが弱点と言われ続けていましたが、このフォームに変えてから従来より威力のあるサーブが打てるようになりました。

繰り返しますが、サーブにおいては高い打点で打てる事は、絶対的に優位なのです。

巷では、腕を高く上げると肩や腕に負担がかかるとか、高い打点で打たなくてもサーブは入る、などと言う意見もあるようです。

肩や腕の負担は別にしても、間違いではありません。

しかし、それなりのサーブしか打てません。

より高い打点で打とうとする事は、より威力のあるサーブを打つ事に繋がるのです。

  ティエムです。

フォームが数年前とは変わっています。

身体の反りが大きく腕を真っ直ぐに伸ばし、ほぼ垂直に上げています。

軸となる左足と右腕が直線上にあるかのようです。

彼は、左足先をほぼ右真横に向け着地の時には左側を向いています、これは身体能力が高くないと出来ません。

動画を参考にする場合は、全方位のアングルが良いのは言うまでもありませんが、横より真後ろのアングルがより参考になります。

イズナーです。

 イズナーにしてもより高い打点で打とうする姿勢が見て取れます。