サーブの動作は、野球のピッチングに例えられる事があります。
似ているけど違うモノであると考えてます。
手に持ったボールを投げるのと、ボールを打つ為に腕を振る動きは同じではありません。
動作の目的が違うのです。
これは、プロの投手のフォームを後ろから撮ったものです。
フォームから球種を悟られないようにしてるので、球種によって腕の振りかたが違う事はありません。
オーバースロー、サイドスローの違いはありますが、右投手の場合、腕は身体の右外側を回っています。
何を当たり前の事を!
ボールを投げるスポーツはみんなそうだろう?
と思われるかもしれませんね
ではこちらを
クリケットです
ほぼ真上から真下に叩きつけるかのような腕の振りかたです、野球とクリケットでルールは違いますが、早いボールが有利なのは共通しています。
詳細に動作を解析すれば、腕の振りかたが違う理由があるのでしょうが、それはここで取り上げた意図ではありません。
では、テニスのサーブについてはどうなのでしょうか?
この動画は50秒過ぎあたりからを見てください
※この動画をUPしたのは、腕の振りかたの実例としてです。
尚、作者の主張・趣旨を否定するものではありません。
右腕が身体の右外側を回っています。
右足の運び方、フォロースルーも良く見てください。
中級者の多くや上級者にも、このような腕の振りかたをしている人を見かけます。
この腕の振りかたでは、スイングスピード=腕を振る速度 がそれほど速くならないのでサーブのスピードも上がりません。
この動画の右腕の動きと比較すると、違いが良くわかります。
プロのサーブのフォームはそれぞれ違いますが、ラケットダウンからの腕の動きは皆共通しています。
ベースラインに対して横向きだった身体は左脚を軸として右回りに回転しますが、右腕は身体の外側を回らず、直線的に真上に向かって振り上げるように動いています。
理由は明快です。
このほうが早くかつ、強くボールを叩けるからです。
頭上に紐で吊り下げたボールがあると仮定して下さい、このボールを強く叩くとしたらどうしますか?
最短距離で、ほぼ真っすぐな軌道で腕を振るはずです。
もうひとつはプロネーションです。
腕が身体の外を回る動作ではプロネーションが思うように使えません、ラケット持って振ると理解できます。
プロネーションは縦の動きの場合、真っ直ぐ腕を振ることで最大限の効果が得られるのです。
テニスの各ショットにおける身体の使い方は、合理的であるべきなのです、サーブの動作も例外ではありません。
※このブログの内容は初心者、あるいは年配の方にはハードルが高いかもしれません。
テニスは上達するのが難しいスポーツと言われています、自分の見るところ指導側の無知、理論不足が原因です。
理論を知りそれに沿った正しい身体の使い方をするべきです。
テニスの身体の使い方について
個々の体型、身体能力には違いがあります、同じ動作をしても差が出るのは当たり前なのです。
しかしテニスにおける合理的な身体の使い方はひとつであり、年令や性別で違いはありません。
合理的かつ効率的な身体の使い方は、無理がなく故障にも繋がりません。
テニスは自分自身で上達したい、うまくなりたい意識を持って取り組まないとレベルは上がりません。
中級以上でも他のショットは水準以上なのに、変則的なサーブの打ち方をしている人がいます。
うまくサーブを打てないから年令や女性だからと言って、羽子板サーブなどを推奨するのは論外なのです。