トップスピン第三の法則
以前の記事も参考に
http://scrooge.at.webry.info/201605/article_2.html
ストロークにおいて、トップスピンをかける方法は2つあります。
ひとつは下から上へのスイング、もうひとつは面に角度を付けてボールを打つ事です。
もちろん、この2つは複合させる事で効果は倍加します。
理由・メカニズムについては、以前の記事に書いています。
しかし、この2つの要素以外にもあるのではないかという気がしています。
それは、折りに触れ書いていますが、ボールを潰すと言う事です。
とても曖昧な言葉だし、実証は難しいのですが、中級以上の人なら感覚的に理解できるのでは?
このテーマで書かれてる記事は少なく、あったとしても抽象的な表現になりがちです。
元々、テニスは科学的な解析が遅れているスポーツであり、例えば、スイングスピードとスピン量の相関についても、実証されたものは見た事がありません。
この動画は偶然見つけたものです、理論的な説明はありませんが、ボールを潰す打ち方をわかりやすく説明しています。
英文ですが、単純明快なキーワードにして説明してます。
個々のシーンにもヒントがありますが、一番重要と思われるのがこちらです。
advanced player 向けとあります
初心者だと難しいのでしょう、Compress & Roll は 潰しながら転がす くらいの意味でしょうか
1、ラケット面をボールの上側に持ってきて打つ事
2、ボールを潰すには、手打ちではなく体重を乗せるように
確かに難しいですね
さて、ボールを潰して打つとなぜスピンがかかるのか?
これについて、僕なりの考えを述べてみようと思います。
この図はラケット面と、ボールが当たる時の角度によるボールの動き方です
ラケット面は平行に動いてます、ボールは上昇してきていますが、平行な動きでも、上から下への動きでも起こる事象は同じです。
尚、この場合、ストリングスのスナップバック効果は別にして考えます。
ラケット面に角度をつけて当てる事で、ボールの重量中心と移動方向がズレます。
ボールの上側を打つ事で、回転は順回転(トップスピン)になります
また同時にボールが変形・ゆがむ事によりズレがさらに大きくなり、原型に戻ろうとする動きとあいまってスピンの相乗効果を生むのです。
あまり早いスイングは必要なく、ヒットポイントで押し出すようなイメージ
それから、ことボールを潰す目的に固執するならば、下から上へのスイングは意識しないほうが良い結果になります。
これは、ボールの重心の移動方向とスイングの方向が一致する事で、よりボールが潰れやすくなるからです。
最後にこの画像と動画をご覧ください。
以前から気になっていた事です、動画の中ではナダルを例にあげていますが、TOP4にはたまに見られます。
意識して打ってるのかどうかわかりませんが、彼らにしても、すべてのショットをこのようには打ててないようです。
これは、ボールの中心をズラして打つのと同時に、ラケット面の角度を一瞬で変えます。
まさに神業かもしれませんね。