今、世の中情報にあふれ、様々なメデイアを通して大量に発信されているけど、疑問に思う内容や報道姿勢も多々あるし、流言飛語に惑わされる日本人の特性がそこに浮かび上がる。 裏にそれを利用しようとするモノの存在が見え隠れする事も・・・ まあ大上段から切るような大袈裟なものではなく気楽に書いてみます。

新トップスピン打法とラケットとナダル

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現在、テニスラケット業界における二大勢力は

BaboratとWilsonなのは間違いのないところ。

テニスをしばらくお休みしていた間に、業界もずいぶん様変わりしました。

既にラケット製造から撤退したメーカーも多くあります、そのころのBaboratってマイナーなストリングスや小物のメーカーのイメージがありましたが・・・

テニスオフで出会う人達も、この2社のモデルを使ってる人がやはり多いですね。

さて

今のところの僕の使用ラケットである、Wilson SteamSシリーズ

最近は、99LSを使う事が多くなりました。

Wilsonでは独自のスピン理論を元に、ストリングスの縦横の本数を、従来とは異なる組合わせのラケットを採用しているモデルにSのネーミングを付けてます。

最近は、同一フレームに3種類のストリングスパターンを採用してたりします。

それからBaboratもそうなのですが、既存のラケットの軽量版もカタログに載せ始めました。

業界の新しい流れかな?

ちなみに99LSのLはLightの略です。

4、5年前にも軽量化の波があったようですが、流行は繰り返すのか?

でも今回は定着化しそうです。

Wilsonの提案のトップスピンの理論は、ストリングスの本数に言及したものです。

この理論については、実は以前からあるものです。

スピンの鍵はストリングスの縦横の摩擦の軽減にある事は以前から知られてました、ただ縦横本数のバランスは、コントロール性等の問題がある為なかなか実用化されませんでした。

もうひとつの要素は、当然ながらスイングスピードです。

トップスピンをかける事においては、スイングスピードが早ければ早い程スピン量は増します。

ではスイングスピードを上げるにはどうするか?

腕力を鍛えれば良い?(笑)

一理ありますが違いますねえ~

答えは、なるべく軽量なラケットを使う事です。

もちろんフレームの硬さ、しなり、素材、ウエイトバランス、形状設計なども関係ありますが、ここでは省きます。

ラケットの素材、形状は変遷しています。

素材に関しては60年代前半迄のウッドから後半にはメタル、70年代に入り複合素材(ガラス・炭素繊維など)が登場し、今に至っています。

一貫して言える事は、軽量化が進んでいますねえ~

ウッド全盛時は400gくらい、僕が使っていたプリンスグラファイトで340g、99LSは277g!

過去には220gなんてラケットがありました。

今のところ、軽量ラケットとしては280g前後が多いようです。

さて、Wilson 99LSのスペックですが・・・

http://www.tennisclassic.jp/special/wilsonwebmagazine/products/steam_family/1311_01.html

105Sは、フレームの形状も長さも違うので数値は違うとして、99Sとは見事に一緒です。

はて?では99Sとの重量差の27gはどこにいったのか?

バランスが同じなので、恐らくはシェルを薄くしてるのでしょう。

米国のインプレッションサイトにはStiffness(硬さ)の項目があり、わずかに差があるようです。

重量も違うので比較はなかなか難しいのですが、僕の感触でも少し違います。

ただ逆に考えると、軽量化は容易だと言う事ですね。

なぜか99LSのみならず軽量ラケットは、初心者や女性向けとされています。

他のラケットの検証はしていませんが、同じシリーズの99Sが中上級者の位置づけならば、スペックがほとんど同じでより軽い99LSを上級者が使わない手はありませんねえ。

さてさて、ここからが本題です。

15年振りにテニスを再開して取り組んでる、ニュートップスピン打法ですが、以前の打ち方に比べて、手首と肘への負担が増えます。

これは手首を使うと言う事ではありません、手首を使うフォァハンドで成功してる選手は、ナダル以外は見かけません。

ナダルの体つきを見てあのハードトップスピンの源は筋力だ!と言ってる人がいますが(笑)

ナダルハードトップスピンは、独特な打ち方と強靱な手首に負うところが大きいのですよ。

強者に習え!

とはよく言われる言葉ですが、アマチュアレベルでもすぐわかりますが、ナダルのマネはとても無理ですね

手首を使う打ち方はボールコントロールが難しいのはともかく、それ以前に手首を痛めてしまいます。

ところで

ナダルと比較される事が多いフェデラーですが、彼はWilsonのラケットを使っています。

錦織もそうです。

当然ながらWilson社の新しいラケットの開発に携わったり、アドバイスを与えたりする事はあるでしょうね。

ちなみに、彼はこのトップスピン理論を採用したラケットの感想で「誰でもナダルになってしまう。」と言ってます。

単なるコマーシャルトークとも取れますが、真実を言い当ててるとも言えます。

無論、ラケットはトータルバランスで語られるモノで、トップスピンがよりかかるからだけで、トップ選手が即使う事にはなりません。

でも、現代テニスおいてはトップスピン優位なのは明らかです。

事実この後、プロでもこの理論を採用したラケット使い始めた選手がいますねえ。

ナダルにはなれないとしても、近づく事は出来るかもしれませんよ。

さて、ニュートップスピン打法は、肘から先の前腕の動きと、手首の回転とポジションチェンジが特に重要です。

当然、ラケット重量は、肘と手首で支えられる事が多くなります。

肘を支点とする動き、手首を中心に旋回する動きが頻繁に繰り返される事になります。

大きな動きではなく、素早い小さな動きが要求されます。

軽量ラケットのメリットはここにあるのですよ!

ほんの少しの動きの差が、最終的なスイングスピードに明確な差となって表れます。

無論、疲労度も格段に違います。

ラケットの軽さは、トップスピン打法において大きなメリットなのです。