今、世の中情報にあふれ、様々なメデイアを通して大量に発信されているけど、疑問に思う内容や報道姿勢も多々あるし、流言飛語に惑わされる日本人の特性がそこに浮かび上がる。 裏にそれを利用しようとするモノの存在が見え隠れする事も・・・ まあ大上段から切るような大袈裟なものではなく気楽に書いてみます。

備忘録 「300円で出来る劇的音質改善?」

ここにブログを引っ越してほぼ10年、当初は他の場所にも同じ記事を書いてきましたがいつの間にかこちらだけに。

ここはテニスに限定してたけど、 前のところではいろいろ書いてました。

そこは来年で終了になるので、そういう記事もこちらに載せる事にしました。

2008年からなのでいささか古いですが

 

S氏はご存知でしょうか?

曰く、除電マスター(笑)
そのスジでは有名な人物。
本業は、オーディオルーム制作など請け負う会社をされているとか。

ともかく、氏のブログを拝見すると、音を悪くする元凶は静電気だとばかり、オーデイオ機器を全部スチールウール!でくるんだり、はてはスピーカーのコーン紙を墨汁で塗ったり、ともかく凄まじい(笑)

とてもスチールウールぐるぐる巻などは試せないのですが、最近この方法を提言してました。
簡単で安価だしちょっとやってみるか!って(笑)

拙ブログでも、雨の日は音が良いのは?、日々音が違って聞えるはなぜか?とか探求したりしてますが、なんとなく原因は電気(静電気に限らず、磁気、電波、放電etc)の影響が大きいのではないか?などと思ってはいましたが・・・

そも、オーディオファン(最近はオーディオ&ヴュジュアルファン)は自分のシステムに満足する事を知らない。
あくまで高音質&高画質化を追求するのですよ!

そのオーディオ道を追求する姿勢は、門外漢には決して理解できない世界ですねえ(笑)

ややこしい事に、「良い音がわかる」感覚は個人差があるし、これは絶対音感を持ってるとか、楽器が弾ける事とはあまり関係がないみたい。

ただラジカセの音と、ン百万円のオーディオシステムの音の違いがわからない人はいないでしょう。

では、カーテン1枚向うの生のバイオリン演奏と、現在考えうる最高のオーディオシステムの音の違いはどうでしょうか?

いや俺にはわかる!
と言う方は、是非お試しいただきたいですね(笑)

 

用意するモノは、磁石とテープ(固定するものとしてなので、他のものがあればそれでかまいません)だけ。
百均で手に入ります(笑)

ただ磁石はS極とN極を区別する必要があります。
ご存知のように、S極同士、あるいはN極同士は反発し合います。

この反発するS極同士で、スピーカーケーブルを挟み固定する!
これだけです!(笑)

ちなみにN極ではなぜいけない?とかくっつき合う面ではダメなのか?
これは氏も書かれてますが、試してないそうです(笑)
当然僕も試してませんのであしからず。

ピンと来た方がいるかもしれませんが、これ自体は目新しいモノではないです。
デジタル系のケーブル(USBやHDMI)にはありましたね。

ただ中身は磁石なのだろうけど、同極同士の反発する面で挟んであるのかどうかは確認してませんが。

さて、効果の程ですが・・・

これは、思わず笑ってしまいます!

なぜ?どうして?(笑)

例えて言えば踏みつけられたホースから出てた水が、一気に解き放たれて溢れ出したような感じ・・・

特にライブ録音の音では効果が顕著ですねえ~

ビル・エバンストリオの「Waltz For Debby 」はご存知でしょう。
ジャズ史上屈指の名盤で、ライブ感が溢れる録音と演奏が素晴らしいアルバムです。

僕はリファレンスとして、良くこのSACD盤を聞きます。

この盤にはマニアの間では有名な事ですが、ヴィレッジバンガード地下でのライブの合間に、近くを通る地下鉄の音が入ってます。
どの曲のどの部分にとか、地下鉄の音がちゃんと聴こえるかどうかが、良いシステムの低域の再生の基準になったりしています。

それだけではなく、コップのぶつかり合う音や、時に観客同士の会話が聞えたりして、それがまたいっそう演奏のライブ感を盛上げてるのですよ。

それが実に微妙な音で、システムの調子や体調が今ひとつだったりすると、聴こえなかったり、単なるノイズにしか聴こなかったりするんだよね~


それがどうですか!

今迄聴こえなかった音までが聴こえてくる!
それも安定して!

あの客席の会話は時々してるのだと思ってたら、曲によってはずっと話してるんだよね~
ほんとうるさいくらい、演奏してて気にならなかったのかなあなんてね(笑)

今迄わからなかったビル・エバンスのピアノタッチの微妙な強弱、スコット・ラフエロがベースの弦を軽く叩いたり、あるいはこするようにして出してる音もわかる。


いやはや・・・

これはなんと言ったらよいか(笑)

単純にスピーカーケーブルを通る信号になんらかの影響を与えるだけでなく、線を通じてシステム全体の音質に悪影響を与えてる「モノ」を改善する効果があるのでは?

もちろん現状のシステムの傾向や、機器の組合わせによるところもあるのでしょうが・・・

なんであれ、こんなに手軽で安価に、試す以前より良い音をしかも安定して楽しめるのはうれしい事!

また付帯効果?としてセットの裏側には映像ケーブルもあるのだけれど、最近はモニターの画質も向上したような?

いやあマグネット効果?は凄いですよ!

追記
後日、S氏のブログを再見したところ、S極+N極の組合わせを試した感想を書かれてました。

実は最初の反発する極同士だと、一聴して音の広がりを感じます。
ライブ感が広がるというか・・・

その反面、高域の締まりと低域がすこし緩むような気がしてきました。
すこし聴き込んでいくとそう感じてくる程度なのですが。

それがこちらの組合わせだと、高域が締まり低域も落着いて聴こえますね。

もしかすると好き嫌いの感覚の違いかもしれませんが・・・

どちらにしても、何にも付けない状態と聴き比べると音は変ります。
この事自体が面白いのですよ。

備忘録 「オーディオ都市伝説」

ここにブログを引っ越してほぼ10年、当初は他の場所にも同じ記事を書いてきましたがいつの間にかこちらだけに。

ここはテニスに限定してたけど、 前のところではいろいろ書いてました。

そこは来年で終了になるので、そういう記事もこちらに載せる事にしました。

2008年からなのでいささか古いですが

 

 

「トレイに入れる時おまじないをかけると良い音で聴ける。」
これはウソです(笑)

ではこれは?
「一度入れたトレイを再度入れ直すと一度目より音が良くなる。」
これはマニアの間で、まことしやかにささやかれている小技?のひとつ。

まだまだいろいろある。
「コンセントはタコ足のタップからではなく直接壁のコンセントから取る。」
「オーディオケーブルを変えると音が変わる。」
「月曜の午前3時は音が良い。」なんてものまである。

オーディオの道は冥府魔道(笑)

一度は足を洗ったはずなのにまた踏み込んでしまった。
理由のひとつはここへきて技術的な進歩がめざましい事、もう一つはブレーレイディスク(BD)とハイレゾ音源の登場。

人間の見ると聴く感覚は素晴らしいものがあると常々感じている。
ただ個人差があるのも確か。
僕の耳はそんなに悪くないと自負しているけど、高校の授業の聴音の時間に、音の高さはもとより音符の長さまでも苦もなく当てる同級生がいた。
だからといって別に彼が特別音楽的才能や、他の感覚に優れていた訳ではなかったし・・・

ただはっきり言える事はこういう感覚は生まれつきである事が多く、訓練によって備わるものではないような気がするよね。
良い音に対する感覚もそれと同じだし、たとえ良い音がわかったとしても、そこに価値観を見出すかどうかは別だね。

ケーブル1本に10万円!
あなたは払いますか(笑)

最初にあげた事は全部本当なのである。
ただその差は微妙であって、音の良さに天と地ほどの差がある程の事ではないねえ~

さて、本題。
最近は、オーディオの世界はヴュジュアルの世界とも関係が深い。
音も映像も優れたコンテンツが最上の状態で再生出来たとしたら、その相乗効果は素晴らしいよね!
DVDの音もそんなに悪くなかったけど、音楽専用であるCDやSACDに比べるとちょっと劣るのは確かだった。

そこにBDの登場である!

画像データはフルHDハイレゾールーションディフニテイ高解像度の意、ハイビジョンとは同義語だがこちらはNHKの造語)
音声はトゥルーHDでサラウンド7.1チャンネル再生なんてのもある!

要するに凄いって事なのである(笑)

ただし従来の機器ではその能力をなかなか引き出せない。
高価な機器であってもそれが必ずしも良い訳ではなく、技術的な進歩とあいまって、この世界は今は過渡期なのである。
TV(モニター)とスピーカーは揃えた、なかなかに満足出来るレベルである。

あとはアンプとプレーヤー。

巣ごもり用途なのに金がかかるなあ~(笑)

 

※これを書いたのは2010年

現在はUHDが登場し、TV放送は4Kどころか8Kも放送されてます。

ハイレゾ音源はネット配信が主流になり、サラウンド系はイマーシブサウンドが中心になりつつあります。

備忘録  「蘇る歌声・・・カレン」

ここにブログを引っ越してほぼ10年、当初は他の場所にも同じ記事を書いてきましたがいつの間にかこちらだけに。

ここはテニスに限定してたけど、 前のところではいろいろ書いてました。

そこは来年で終了になるので、そういう記事もこちらに載せる事にしました。

2008年からなのでいささか古いですが

 

 

ここのところオーディオの世界にどっぷりとつかってる。

学生時代に今にして思えばずいぶんと高価な機器を購入したが、ほとんどは手元にない。
この世界は技術的な進歩が早くて、古いモノはどんどん時代遅れになってしまう。
LPレコードもCDに変わって久しいけど、実はCDの音自体はそんなに優れたものではないけどね。

オーディオの世界は奥行きが深くて冥府魔道(笑)
1mのケーブルに3万払ったり、車が買える機器がゴロゴロある・・・
ただどうにも能書きばかり多くて、道具自慢というか、高ければ良いものという風潮があるんだよね~
もちろんあるレベル以上になると高価になるのはしかたがないとして、僕も今どうしても欲しいモノがあるのだけれどそれはあとあと書くとしてさて本題。

実はこのSACDハイブリッド版はもう発売されていない、もともと日本国内では発売すらされていない。
マニアの間では高値で取引されていて2万円台の値段がついた事がある。
それはなぜか?
音が素晴らしいのですよ!
現状のCDには何種類かあって、高音質に特化したSACDというがあるのだけれど、普通のCDの音とはまるで別物!
対応したプレーヤーで聞かないといけないのだが、そんなに高価なものではないしPS3の旧モデルでも再生できる。(新しいモデルではダメ!なんてことしてくれたんですかSONYさん!)

ちなみにこのSACDは普通のCDの音も入っているハイブリッド版、CDの音も良いのだけど是非SACDの音を聞いて欲しい。

私の中では女性ボーカルベスト3のひとり。
けっして美声ではないが艶のある声と抜群の歌唱力、POPS全盛黄金の70年代が蘇る。

備忘録 「OPPO-83SE  デジタルの奔流に抗うシリコンバレーの黒船」

 

日本語ではユーモラスな名前なのだが、基本的には国内販売はしていないので知名度は低いね。
この機種の電源部をブラッシュアップしたものが少量だけど販売されていたみたい。
BD、DVD、SACD、CDを再生出来る米国製ユニバーサルプレーヤー。

OPPO社はシリコンバレーにある新興メーカーで、今のところはユニバーサルプレーヤーのみ生産しています。
米国では日本では聞き慣れないオーディオメーカーがかなりあるけど、音にも個性を選ぶ気質がそうさせるのかもしれませんね。

また部品製造の専業化も進んでいて、米国製チップは日本メーカーのほとんどが組み入れている。
この機種は他の米国オーディメーカー同様、駆動部や読み取りレンズは日本製を使用していて、DACは米国製の別の会社のもの。
得意分野はそれぞれ専業メーカーに任せるってことかも?
自社開発にこだわってきたSONYもDACは他社製品を使ってるからね。
その意味では今や米国製、日本製の区別はないでしょうね。

DAC(デジタル/アナログ変換回路)は特に重要なパーツで、音・音質に大きな影響を与えます。
音作りの大部分を成すと言っても良いでしょう、それほど重要なのですよ。
実はもうひとつ重要なチップにマスタークロックがありますが、これは別の機会に・・・

CD・SACDあるいはDVD・BDも、記録されている情報はすべてデジタルデータであり、音に関して言えばデジタルスピーカーと言われるものが存在しない以上、デジタル信号は必ずアナログ信号に変換する必要があります。
旧態依然とした昔のアナログアンプが未だにCDなどのデジタルの音を出せるのは、プレーヤーに内蔵されているDACのおかげなのですよ。

OPPO-83SEはSPECIAL EDITIONと銘打ってあるように、OPPO-83とは外観が同じだけどDACをより高品質なものに変えてある。
今どきのデジタル奔流にあって、アナログの音にこだわった音作りをした機種と言う事になりますね。
ただし、これには逆転の発想があっての事なのですよ。

実はオーデイオ(ビジュアルも含む)機器にはジッター(時間的揺らぎ)という問題があり、音に悪影響を及ぼします。
特に精度を要求されるデジタル機器に影響が大きい事がわかってきて、各メーカがその軽減に取り組んでる。
実はHDMIのデジタル伝送にもジッター発生要因があり、データ転送スピードのメリットばかりではない事がわかっているのです。

もうひとつのアナログにこだわった理由として、HDMIに限らず同軸・光ケーブルでのデジタル接続では、デジタル→アナログ変換は接続先のDACで行われます。

つまりいくら高品質なDACを内蔵したプレーヤーでも、安価なアンプとデジタル接続をするとアンプ側のDACで変換される事になり、プレーヤーの高品質DACは宝の持ち腐れになってしまうのですよ。

そう考えていくと、このSPECIAL EDTIONが制作された背景には、いっそのことアナログ接続に活路を見出そうとした設計者の意欲が感じられますね。
アナログ2CH専用出力を持ち、7.1CH用にも高性能なDACを奢っており、2CH出力時には半分づつ充てる凝った仕組みになっているのがその証。
CDの2CHステレオ音声だけでなく、SACD・DVD・BDのマルチサラウンドも、自分たちの意図した音をリスナーに届けたいとの設計者の願いなのでしょう。

OPPO-83SEのアナログの音は、深く響きが綺麗で音のひとつひとつに奥行きがある、デジタルの正確かつ明瞭に定位する音とは違った行き方。
料理に例えれば食材を焼いて食べるのか、はたまた煮て食べるのかの違い。
どちらが美味しいかというものではなく、そも比較する事がナンセンスなのかも?

OPPO-83SEはこれ1台でどちらもハイレベルで味わえる、類い希なプレーヤーと言えます。

※既に83SEはOPPO社のラインナップから消えています。
  次期モデルの93は方向性が異なるモデルとなってるようです。

 

注 これを書いたのは2010年です。当時はこのブランドはあまり知られておらず、正式な日本代理店も存在しなかった。

正確には中国資本で、他メーカーのパーツを組み上げて製品化したものでしたが、ESS社のDACを初めて採用したユニバーサルプレーヤーで、一部で高い評価を受けていました。

現在はこの分野から撤退しており、最終製品はオークション等で高騰しています。

備忘録 「Pioneer DV-800AV 美しき蝶の蛹」

 

 

 

2007年発売で、現在は生産中止はアナウンスされていないけど流通在庫だけみたい。

イオニアは時々革新的な製品を発売するけど、なかなか作り続ける事が出来ないメーカー。
古くはレーザーディスク、プラズマディスプレーなどなど
良い技術者はいるけど、会社の資本力が続かないといったところでしょう。

この機種はDVDプレーヤーのカテゴリーに入り、メーカーもそういう売り方をしていた。
しかし他にCD、SACDも再生出来る。
価格的にはTVを買ったついでの関連販売の商品といったところかも・・・


日本ではあれこれ機能を詰め込んだものより、専用機を好む傾向にあるみたい。
これは無理からぬ話で、同じコストなら専用機のほうが良いパーツを使えるし、音質も良いはずと考えるのも自然でしょうね~
でも駆動部や他にも共通部品が多いし、主要マーケットである欧米ではユニバーサルプレーヤー(DVD&CD、機種によってはSACDも使える)が好まれる傾向にあり、今はこれにブルーレイの3Dも再生出来る機能を加えたものまである。

実はパイオニアは専業オーディオメーカーへの部品供給もしており、国産の高級オーディオメーカーだけでなく欧米のハイエンドメーカーも含まれる。
言葉を変えればベースの部品は優秀である事になるよね~

もうひとつDV-800AVには、他のプレーヤーにはない機能が付いている(購入時、他にはSONYに1機種だけ)。
それはSACDのDSD信号をHDMIでデジタル伝送が出来る事!

SACDについては別の機会に書きたいけど、CDより高音質なのは間違いのないところでしょう。
また、SACDにはマルチチャンネルのデータが収録されたものもあり、高音質サラウンド再生が出来る。

HDMI接続は信号の伝送速度の点からも有利だし、1本のケーブルで事足りる。
でもなぜか高級と言われるプレーヤーは採用していない、これは信号を受けるアンプ側の仕様にもよるね。
一般的なオーディオアンプの入力はアナログ接続がメインで、デジタル接続(光&同軸ケーブル)もあるにはあるが伝送速度の点でHDMI接続には劣るし、SACDのマルチ信号は伝送出来ない(プレーヤー側に5.1chのアナログ出力が出来るものもある)。

これはピュアオーディオと呼ばれる世界では未だにアナログ崇拝と、音は2ch(ステレオ再生)に限るといった信仰に近いものがまかり通っているせいなのかも。

いまはハイレゾ音源と言われるような高音質の大容量デジタルデータを、いかに劣化なしにハイスピードでアンプに流し込めるかが競われるようになってきている。

もうおわかりでしょう

DV-800AVは単に使い勝手が良いだけではなく、基本の土台がしっかりしている上に最新の装備を身に纏ってるプレーヤーである事!

でも本当の実力を開花させるには、蛹の殻を破らなければならない。
それについてはまた後で書きます。

備忘録 「TA-DA9100ES 銀色のデグニティ」

ここにブログを引っ越してほぼ10年、当初は他の場所にも同じ記事を書いてきましたがいつの間にかこちらだけに。

ここはテニスに限定してたけど、 前のところではいろいろ書いてました。

そこは来年で終了になるので、そういう記事もこちらに載せる事にしました。

2008年からなのでいささか古いですが

 

2005年発売で既に生産完了。
9000ESも存在するが、短期間で9100ESに移行。
SONYのハイエンドAVアンプで、このモデルに全精力を注いだかのように下位モデルの1機種だけで、これ以降フルデジタルのAVアンプは発売していない。

トップモデルともなれば採算度外視で作られる事も多い。
コスト重視の面からもオーディオ専業メーカーでもない限り、あまり力を入れたくないのが本音なのかも。
現在はSONYとPanasonicの両雄ともその傾向があるのかな、今はTVやブルーレイ関連に、販売や技術を傾注するのもしょうがないのかもしれないね。

価格的にも性能もシリーズのトップモデル、それがハイエンドと言われる由縁、憧れと羨望がありますねえ。
それがもう既に手に入らないなら尚更ではないでしょうか。
このモデルはそんな気持ちにさせます。

SONYのTA-DA9100ES、PanasonicのSU-XR700
どちらも銘機なのは間違いのないところ、ほぼ同時期に発売された事も興味深いね。

重量は30kg近くある、中身の半分以上が電源部でトランスは巨大なものが入ってる。
デジタルアンプは電源に関して非常にデリケートなのだけれど、このあたりは設計者のこだわりなのかも。
前面パネルは、オールアルミでしかも部分的に板厚に変化を持たせている、音質の変化に配慮したそうだけど、基盤を固定するひとつ々のネジのトルクや、ケース内の配線の取り回し方にも細心の注意が払われている。

XR700はAVアンプの体裁をしてるが、実際はピュアオーディオアンプと言って良いでしょう。
9100ESは、軸足をAV側と言うよりマルチサラウンド再生に置いたモデル。
9.1ch再生を具現化している、SONYには未だにこれを越えるものがない。
背面はありとあらゆる端子類で埋め尽くされていて、正に全方位型巨艦アンプ。


静寂の中の音が聞こえる・・・

今は輝きを失ったCA-R1から聞こえた確かにあの音。
若く研ぎ澄まされた耳に響いた、あの頃の音を思い出させる。

静謐な湖面を渡る一陣の風が起こした、わずかなさざ波の響きを聞き分けられるようだ。

バッハのシャコンヌ
XR700ではジーンズにTシャツ、9100ESでは正装しているハーンが見える。

カレンのドラム
ハイハットは上、バスドラは下、それがわかる。

ヴィレッジバンガード
ビル・エバンスのステージ、観客の囁く会話の中身までも聞こえる。

今はもう闇に消えたゴーストシップか、デジタルアンプの未来を切り開いたスターシップか・・・

 

備忘録 「DYNAUDIO・ディナウディオ 音の宝石箱」

ここにブログを引っ越してほぼ10年、当初は他の場所にも同じ記事を書いてきましたがいつの間にかこちらだけに。

ここはテニスに限定してたけど、 前のところではいろいろ書いてました。

そこは来年で終了になるので、そういう記事もこちらに載せる事にしました。

2008年からなのでいささか古いですが

 

デンマークのスピーカー専業メーカー。
北欧家具をイメージさせる木調仕上げ、そこから奏でられる音は、まるで箱からこぼれだす宝石のように美しく繊細である。

別のスピーカーを試聴しに行ったのだけど、たまたまこのメーカーの人がいて聴かせてもらった。
予算的に全然オーバーなのでその日は帰ったが、ずっとその音が耳から離れなかった。
聞けば70年代に設立されたそうでわりと新しい会社なのだ。

たかがスピーカーにそんなにお金出すの?
と言われそうだが・・・
なにせあれほど悩んで購入したハイビジョンTVの2倍するのである(笑)

昔はかなりオーディオにのめり込んだが、いつのまにか覚めてしまい、音より映像の世界へ・・・
最近TVを買い換え、ようやく視聴に耐えるものが手に入ると、今度は音である(笑)

世の中にスピーカーを作る会社はあまたある、パソコンのように技術革新で10年前の製品は時代遅れになるものではない。
ただ音の出口は変わらないのに入り口は確実に進歩してきている、LPからCDへ、今後はハイレゾ音源と言われる高音質なデジタルデータが主流になるでしょう。
すでにブレーレイディスクにはCDやSACDを超えた高音質データが記録されているしね。
音の心臓部であるアンプにもにデジタル化の波が押し寄せてるけど、スピーカーはまだまだなのかも。

スピーカーもいろいろな技術的なアプローチはされているだろうけど、スピーカーは音を出すユニットだけで成り立っているわけではなくてエンクロージャーと言われる筐体(箱ですな)と一体になって良い音を出す。
いろいろな素材を使って作れるのだが、やはり上級機と言われるものは木を使っている。
楽器の世界でも弦楽器は未だに木で作られているし、ストラディバリやグルネリの時代からそれは変わっていない。
バイオリンの名器の素晴らしい音色の秘密が未だに解き明かされないように、スピーカー作りもとても奥が深い。

ディナウディオにも専任の家具職人がいて、職人気質の彼らが手作業で作り出す筐体の木肌は一流の家具のようにほれぼれするほど美しい。

実はスピーカーというものは地域、例えばアメリカ、ヨーロッパ、日本、によってそれぞれ好まれる音質があるそうで、輸出する日本のメーカーのスピーカーは地域によって音の味付けを変えているそうである。

しかしディナウディオはそのままなのだ。
彼の地の、清澄で澄みきった冷たい空気の中で聞く音そのままに・・・

もう断言できるが、それはクラッシックオンリーと言える音・・・
そのせいか最近はバイオリンばかり聞いているのです。