今、世の中情報にあふれ、様々なメデイアを通して大量に発信されているけど、疑問に思う内容や報道姿勢も多々あるし、流言飛語に惑わされる日本人の特性がそこに浮かび上がる。 裏にそれを利用しようとするモノの存在が見え隠れする事も・・・ まあ大上段から切るような大袈裟なものではなく気楽に書いてみます。

備忘録 「TA-DA9100ES 銀色のデグニティ」

ここにブログを引っ越してほぼ10年、当初は他の場所にも同じ記事を書いてきましたがいつの間にかこちらだけに。

ここはテニスに限定してたけど、 前のところではいろいろ書いてました。

そこは来年で終了になるので、そういう記事もこちらに載せる事にしました。

2008年からなのでいささか古いですが

 

2005年発売で既に生産完了。
9000ESも存在するが、短期間で9100ESに移行。
SONYのハイエンドAVアンプで、このモデルに全精力を注いだかのように下位モデルの1機種だけで、これ以降フルデジタルのAVアンプは発売していない。

トップモデルともなれば採算度外視で作られる事も多い。
コスト重視の面からもオーディオ専業メーカーでもない限り、あまり力を入れたくないのが本音なのかも。
現在はSONYとPanasonicの両雄ともその傾向があるのかな、今はTVやブルーレイ関連に、販売や技術を傾注するのもしょうがないのかもしれないね。

価格的にも性能もシリーズのトップモデル、それがハイエンドと言われる由縁、憧れと羨望がありますねえ。
それがもう既に手に入らないなら尚更ではないでしょうか。
このモデルはそんな気持ちにさせます。

SONYのTA-DA9100ES、PanasonicのSU-XR700
どちらも銘機なのは間違いのないところ、ほぼ同時期に発売された事も興味深いね。

重量は30kg近くある、中身の半分以上が電源部でトランスは巨大なものが入ってる。
デジタルアンプは電源に関して非常にデリケートなのだけれど、このあたりは設計者のこだわりなのかも。
前面パネルは、オールアルミでしかも部分的に板厚に変化を持たせている、音質の変化に配慮したそうだけど、基盤を固定するひとつ々のネジのトルクや、ケース内の配線の取り回し方にも細心の注意が払われている。

XR700はAVアンプの体裁をしてるが、実際はピュアオーディオアンプと言って良いでしょう。
9100ESは、軸足をAV側と言うよりマルチサラウンド再生に置いたモデル。
9.1ch再生を具現化している、SONYには未だにこれを越えるものがない。
背面はありとあらゆる端子類で埋め尽くされていて、正に全方位型巨艦アンプ。


静寂の中の音が聞こえる・・・

今は輝きを失ったCA-R1から聞こえた確かにあの音。
若く研ぎ澄まされた耳に響いた、あの頃の音を思い出させる。

静謐な湖面を渡る一陣の風が起こした、わずかなさざ波の響きを聞き分けられるようだ。

バッハのシャコンヌ
XR700ではジーンズにTシャツ、9100ESでは正装しているハーンが見える。

カレンのドラム
ハイハットは上、バスドラは下、それがわかる。

ヴィレッジバンガード
ビル・エバンスのステージ、観客の囁く会話の中身までも聞こえる。

今はもう闇に消えたゴーストシップか、デジタルアンプの未来を切り開いたスターシップか・・・