今、世の中情報にあふれ、様々なメデイアを通して大量に発信されているけど、疑問に思う内容や報道姿勢も多々あるし、流言飛語に惑わされる日本人の特性がそこに浮かび上がる。 裏にそれを利用しようとするモノの存在が見え隠れする事も・・・ まあ大上段から切るような大袈裟なものではなく気楽に書いてみます。

備忘録 「映画 ブレードランナーとプロップガン」

映画「ブレードランナー」は1982年公開、昨年は公開30周年。
監督はリドリー・スコット、1979年の「エイリアン」も彼の作品


近年、評価はますます高まり、一部の熱狂的ファンの間では聖典視されてる作品です。
僕も大好きな映画で、全てのシーンが頭に入ってるぐらい。

この映画は、2019年のLAが舞台になっていていわゆる近未来SF。
映画の中に登場するモノも、そんなに現代とかけ離れてる訳ではないですね。

さてプロップガンとは、映画の中の小道具の銃の事、近未来の設定だから少しは未来的デザインにしようと思ったのかな?
実はハリウッドのSF作品は、こういう場合にあまり凝ったものは作らないようで、同時期の「スターウォーズ」には現代の銃を少しアレンジしただけの銃が出てくる。

ブレードランナー」に出てくる銃の名称は特になくて、作中のセリフにも名前は出てこない。
マニアにおいても様々な名称で呼んでるけど、しいていえばハリソン・フォードが使った銃と言うくらいしかない。

主人公の名前にあやかってDeckard Blaster(デッカード・ブラスター) と呼んでるムキもあるけど、Blasterは「スターウオーズ」のセリフの中に登場する武器の事で、ここにはあてはまらないでしょう。

でもね、このプロップガンがとても魅力的なんですねえ~
なんというかレトロでいて未来的、西部劇に出てくるリボルバーのピースメーカーを彷彿とさせるんだよね。
古くて新しい感じ。
シド・ミードはこのプロップガンのデザインには関わってないらしいけど、間に合わせで作ったにしたら出色の出来映え!
作中でも頻繁にアップになるし、ともかくゴツくてでかいから目立つ。



長い間、マニアの間でも関心のまとだったんだけど、2006年にある催しに出品され、2009年には実物がオークションで高値で落札された。
この頃になると細部が明らかになり、レプリカが作られるようになった。

銃の本場アメリカだけあって、プロップガンでも実銃が使われる事が多い。
もちろん空砲を使用するのだけど、当然リアルだし、音や発煙の点でも効果的。

はたして、このプロップガンも実銃を二丁組み合わせたもので、銃身には実銃のメーカーの刻印が入っている。
それから、銃がアップになるシーンでも分るけど赤く光るライトと、その反対側片面に、グリーンのライトが点灯するパーツが付いてる。
弾数表示かロックオン機能を意図したのかな?
LEDと書いたりしてるものもあるけど、映画公開時にLEDはまだなく豆球の類でしょう。

さて、当然ながらこの手のモノはマニアが欲しがる(笑)
日本においても、あるトイガンのメーカーが発売した。

最初のものとしては、良く出来ていたけど似たモノぐらいの程度、ただ数が少なく、また高かったせいか話題にもならず一部のマニアだけが購入したのでしょう。

この手のモノは、マニアはなかなか手放さないので、オークション等に出品されると高値を呼び、その存在も知られるようになった。
僕も当時、手に入れたかったけど既に完売してて、くだんのメーカーに再発売はしないのかと聞いた覚えがあります。

それからしばらくは熱も覚めて、あきらめていたんだけど・・・

ある、映画に関するフィギュアやグッズを企画する会社が、トイガンメーカーと組んで発売する事になったのを知った。
これは、オークションに出品された、映画で使われたプロップガンそのものを、細部にわたり検証し採寸したもので、いわばプロップガンのレプリカ!

銃身に刻まれた実銃のメーカー名や、電飾のスイッチなど撮影の時には、画面に写らないようにする箇所までも完璧にコピーしたもの。

当然欲しかったけど、なにせ10万近い値段である、躊躇している間に完売してしまった。
これだけ凝った商品であるし、型起こしから始めるから、価格が高くなるのもしょうがないとは思ってましたがねえ~

去年になって、公開30年記念のメモリアルBDやら、メイキング映像などを目にしてたら、またぞろふつふつと物欲がわき上がってきてしまいました。

まるでそれを見透かしたように、くだんの商品も再発売(笑)
それも、よりプロップガンに近づけたモデルとの事!



今、監督のリドリー・スコットが映画の構想を練りながら手にした、あるいはハリソン・フォードが構えながらポーズを研究した、そして「ブレードランナー」の主人公たるリック・デッカードレプリカントに向けたガンが僕の手の中にある・・・

雨に煙る2019年のロサンゼルス、まさにブレードランナーの世界に僕はいるのですよ。

 

付記

2013年に他ブログにあげた記事、内容は当時。

続編が2017年に制作され劇中にも銃が登場します。

このメーカーが作った製品との事。