まずは懐かしい映像から
イワン・レンドル
80年代に活躍し、マレーのコーチもしてました。
ウェアは古い?ですが、スタンスとスイングはどうでしょうか?
クローズ、スクエア、オープンスタンスでライジングでも打っています。
現在主流の打法との違いは、ヒットポイントからのプロネーションが見られない事ぐらいですね。
ラケットは僕も使ってましたが、合成樹脂素材(当時すでに主流で、カーボングラファイトもあった)で現在のラケットと大差はありません。
※トップスピンが主流になったのは、ラケットの進歩のおかげと書いてあるのを見ますが、ウッドラケットの時代ならともかく(ちなみにボルグのラケットはウッド)正確ではないと思いますね。
80年代後半には厚ラケが登場しましたが、飛び過ぎで使い物になりませんでした(笑)
ラケットの進歩で反発力が増したというのも当たらないと思いますね。
ちなみにプリンスグラファイトが登場したのは1976年です、40年前!
以前に記事にも書きましたが、変化はツアーで使うボールとコートにあると考えています。
映像のボールも重く見えます、打球のスピードも早くありません。
これではフォロースルーで押し出すようにする方が合っていたかもしれません
テニスボールの規定は案外大雑把なもので、直径5.64~5.86cm、重さは56.4~59.4g
バウンドの規定にいたっては一定の高さ254cmから落として135~147cmといった具合です。
大きさと重さがこんなに違うのであれば、ボールによってスイングも変わるのは当然です
コートについてはウィンブルドン以外は自由に調整出来ます。
※厳密に言えば全仏は水撒きで、ウィンブルドンは芝の刈り込みと水撒きで調整できます。
毎大会選手たちからクレームが出るようです。
温度、湿度、気圧にも影響されるし、選手達もボールとコートには非常に神経質になります。
ただ決定権は主催者にありますし、ATPとWTA次第なのです。
テニスの試合もある意味ショー的な意味合いを持っています、いつもベースラインに張り付いてばかりでは見る方も面白くありません。
ボールとコートを変えると、スイングであったり、プレースタイルであったり選手の方もそれに対応しなければいけないのです。
他にもポイントランキングの導入、ツアー参加の義務付けなどで、好きな大会にだけ出るような事が出来なくなりました。
※ボルグはベースラインからトップスピンを打つ戦法で勝ちまくりましたが、それが当時のボールとコートに合っていたからですが、見てる方は単調で面白くありませんでした、最後はツアーの過密性に嫌気をさして若くして引退しました。
テニスが今のようにメジャーなスポーツになった側面ですね。
蛇足ですが、日本でこれほどテニス人口が多いのに世界ランキング上位の選手が少ないのは、オムニコートが主流のせいでしょうね。
メンテナンス費用が安く、水はけも良いのですが、ボールが弾まない、スピンが殺される、思い切ったフットワークが使えないなど、世界で主流のハードコートとはまったく異なります。
日本では県大会レベルもオムニコートで行われています、楽しむ為には良いのですが・・・
少し前置きが長くなりましたが、最近はテニスに限らず自分でするスポーツの参考やあるいは教材にする為に動画を見る事が多いでしょう。
僕も長いブランクからテニスを再開するにあたっておおいに参考にしました。
ただよく見ると玉石混交で必ずしも参考にして良いものばかりではありませんね。
この動画を見て下さい。
サイトの名前はNatural Tennis Solution とあります、ずいぶんたいそうな名前ですが・・・
テニスの個々のスイングやスタイルは、様々なものがあっても良いと思います、個性と見る事もできます。
TOP5もみな個性的だし、打ち方も違うところがあります。
テニスはラケットでボールを打つだけの単純なスポーツです、でも身体の使い方は合理的でなければいけないし、ボールの飛びとラケットのスイングには物理学的な背景があるのです。
それは、アマチュアからトッププロまで共通しています。
この動画で推奨してる事のどこが間違ってるかはあえて言いませんが、テニスのソリューションになっていない事は保証します。
最後にこの動画を
先日の日本選手権で優勝し、日本のテニス界の新たなホープと言われています。
この選手のスイングと、先の動画で推奨しているスイングは共通しているところがあります、それで勝ててしまってる事がある意味驚きです。
兄がコーチだそうですが、このままではTOP50などは到底無理ですね。