今、世の中情報にあふれ、様々なメデイアを通して大量に発信されているけど、疑問に思う内容や報道姿勢も多々あるし、流言飛語に惑わされる日本人の特性がそこに浮かび上がる。 裏にそれを利用しようとするモノの存在が見え隠れする事も・・・ まあ大上段から切るような大袈裟なものではなく気楽に書いてみます。

BabolatとWilson

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両社で市場のテニスラケットのシェアを、二分しているとも言って良いと思います。

先日、テニススクールに試打ラケットが多く用意されてて試打してみました。

偶然ですが、当日はスポーツショップからも借りてきてました。

前記事にも書きましたが、各ラケットのインプレッションを書いてもあまり意味が無いのですよ。

あくまで個人的な感想でしかないのです。

それに、ラケットはストリングスの種類と張り圧の組み合わせが無数に有り、それによってまったく異なったラケットになってしまいますね。

付け加えれば、同型のラケットにしたところで重量、スイングウェイトが同じものはありません。

以前、Wilsonの99Sを持ってる人がおり、借りて打ってみましたが、じぶんのとはまったく違う感触でした。

無論、ストリングスと張り圧は違うのですが・・・

さて、現在使用している、Wilson SteamSシリーズですが、これはWilson社の提唱する「スナップバック理論」を採用した最初のシリーズです。

ストリングスのメイン×クロスの本数が16×15と、クロスの本数を従来より減らす事でストリングス同士がこすれあう摩擦を軽減して、スナップバック=ストリングスのズレ を起こりやすくするというものです。

トップスピン(無論、スライス回転も)をかけやすくするアプローチのひとつです。

この理論については、実験結果に基づいた論文もあるのですが、実験環境が明確ではなく?が付きます。

http://www.tennisclassic.jp/special/wilsonwebmagazine/special/1212_01.html

業界にはWilson社が取り入れた事で、HEAD社のようにグロメットを二種類つけて、本数を変えられるようにしたラケットを出してきたところもありますねえ。

一定の効果の認知度はあるのでしょう。

ただ、このSteamSシリーズのベースとなったフレームは、元々、多くの選手にも使われており、優れたラケットでした。

それは、面の大きさ、重量が違っても統一感として感じられましたね。

Wilson社はその後、他のシリーズにもこの理論を応用したラケット(Sのネーミングを付けてる)を発売するのですが、ストリングスの本数の割合を微妙に変えてきています。

18×16のようにメインの本数を増やしたりしています。

また、フレームも、この理論の為に設計し直したりはしていませんね。

さて、10年ぶりのテニス再開で、以前とは、打ち方も変え1年半立ちます。

ここにきて、ようやく打ち方が固まってきました。

これは、このラケットに合わせた打ち方になったのではありません。

案外陥りやすいのですが、打ち方をラケットに合わせでしまうと、飛びやスピン量を、無意識に身体が調整して不自然なフォームになってしまうのです。

その意味でも、クセのないこのフレームは、自分に合っていましたね。

ただ、打ち方が固まるとラケットに要求するものも、しだいに高くなってしまうのはしょうがないところ。

僕の場合は、もう少し球足(球速)が伸びて欲しい事でした。

これはストリングスの本数が少ない事に起因しているので、無理からぬ事なのですが・・・

その後のWilson社の本数の試行錯誤も、そのあたりの事なのでしょうね。

実は、次のラケットはWilson Blade104にほぼ決めてました。

Bladeシリーズは今シーズンから変わったのですが、材質の組成を見るとSteamシリーズと近く、よりしなりにポイントをおいたとあります。

元々、パワーヒッターのウイリアムズ姉妹が使ってる事や、全長が長く面が大きい(Steam105Sとほぼ同じ)事からあまり違和感なく使えると思ってました。

ストリングスは18×19と多いので、スピードも期待できます。

試打ラケットにBlade98 18×20がありました。

どうもピンと来ません、なんだかグニャグニャします(笑)

球足も伸びませんねえ(個人的感想ですが・・・)

面が98でこれなら、104なら球速はもっと落ちるでしょうね

Blade104は、国内販売はないので、試打は望むべくもありませんので却下です。

さて、スクールの試打ラケットの中にはBabolat社のものはなかったのですが、たまたまスポーツショップで借りた中に、Pure Driveがありました。

Babolat社のラケットは、再開する時にAeroPro Driveを試打したのですが、まるで鉄板のような感触で、とても10年振りに再開する僕の手におえるラケットではなく、その事も有り、あまり良い印象は持ってませんでした。

そもそも、試打ラケットは状態が良くないものがほとんど、特にストリングスは、最悪の状態と言っていいと思います。

試打用なので、扱いもぞんざいになりがちですねえ。

借りたPure Driveもそんなラケットでしたが、案の定、打ち始めですぐストリングスが切れてしまいました。

感触を掴む間もありません(笑)

どうしたものかと思いましたが、ショップに連絡するとすぐ張り替えますとの事。

安価なナイロンストリングスでしたが、こちらの指定で張ってくれたので、少なくともストリングスについては、良い状態で試打することが出来ました。

第一印象はクセがなく、オールマイテイなラケット。

特にボレーの球足は、伸びる感じがしましたね。

Pure Driveには派生モデルが多くあります。

重量、面の大きさ、全長の違いですが、フレーム自体の組成は変わらないようです。

もちろん、スイングウェイト、バランスの数値は違います。

試打したラケットは、ノーマルなPure Driveでしたが、購入したのはPure Drive Teamのウィンブルドン仕様です。

ノーマルより15g軽い。

ただBabolat社はラケット重量の製造誤差を±7gとしているので、重さがほぼ同じになる可能性もありますね。

ウェイトで調整すると、だいたい15gを境にいろんな感触が変わります。

15gの差は、絶妙な設定なのかもしれませんね。

それと、ストリングスに関して革新的な工夫がされています。

ラケット面の一定のエリア(スウイートスポット)のストリングの交差が密になるように、メインとクロスの穴の位置バランスを変えてあるのです。

普通、ラケットは、形状がややたまご型になっているので、ストリングスを通す穴が等間隔でも、縦と横の交差面は縦に長い長方形になるのですが、このラケットには、小さな正方形で、構成されてるエリアが出来るようになっているのです。

Pure Driveのメインとクロスは16×19ですが、このバランスの他のラケットより、面の構成は密になってると言えます。

スィートスポットを広げるのではなく、そこに当たった時の反発力をより大きくする発想ですね。

位置も従来より上方にしてます、これは、センサー付きのラケットで得た情報のフィードバックの結果からだそうです。

僕の持ってるSteam99Sは16×15です、面の大きさが同じなので詳細に比較してみると、メインの間隔はあまり違いません。

スナップバックはメインのストリングスのズレによって起こります、その意味では、スナップバック効果においてはあまり違いはないようです。

では、大きく違う本数のクロスストリングの役割は、なんなのでしょうか?

推論ですが、方向性と反発のパワーを、ボールに与えてるのではないかと考えてます。

先日のイタリア国際のジョコビッチ戦の試合で、錦織はメインよりクロスの張り圧を上げたラケットを使ってました。

効果的で、よりスピードのあるトップスピンを打つには、本数を減らしたり、クロスをメインより低めに張るだけではないのかもしれませんね。