1976年米国PRINCE社から発売されました。
多くの派生モデルや、異サイズモデルがある。
ちなみにPRINCE GRPHITEとしてはⅠ、Ⅱ、Ⅲまであるね。
いわゆる「デカラケ」で側面にOVER SIZEの表記がある。
僕が持ってるのはⅠとⅡで大きさは110インチ(正式には107インチ)
HEAD社はご存知でしょう、最初にメタルスキーを発売した会社で考案者はハワード・ヘッド氏
ヘッド氏は趣味としてテニスに親しんでいたけど、あまりにボールがスイートスポットに当たらないので、いっそ面を大きくしたら?と考案したそう。
それからHEAD社を退社して、新しくPRINCE社を起こしワイドな面のテニスラケット発売した。
当初はメタル素材を使ったモデルをいくつか出していたけど、満を持して高価で成形しずらいグラファイト素材を使ったGRAPHITEを発売した。
もちろんトップモデルで、デザインも黒ベースにグリーンのラインが入っててかっこよかった。
スロート部にあるブリッジも特徴的で、遠目でもすぐGRAPHITEとわかりましたねえ~
尚、グラファイトとグラスファイバーは違います、僕のラケットのGRAPHITEには100%CARBON GRAPHITEの表記があり、素材はカーボングラファイトです。
当然価格は高価で10万円近くした覚えがあります。
憧れでステイタスなラケットでした。
当時は、ボルグやマッケンローの全盛期が過ぎ、アガシやクーリエら若手が台頭してきて、その中にはこのラケットを使う選手も増えてきた。
競技テニスのスタイルも、ベースラインでのハードなトップスピン主体の打ち合いから早いフラットや、ライジングショット、サーブアンドボレーも見直されはじめて、そういう流れにこのラケットがマッチした事もあるかな。
僕自身テニスは夢中になってやってた時期があったものの、最近は半年に1回ぐらいしかラケットを握らずにいた。
このラケットも後生大事に持っていた訳ではなく、そのぐらいの頻度でしかしないならこれで充分かな?と思っていた。
これには伏線があってね、当時まことしやかに言われてた事が頭にあったから。
それはこの手のラケットは、使用頻度と経年変化でフレームの弾性が落ち、俗に言うコシが抜けてダメになるって事なんだけど・・・
だから自分としては、散々使ったし、この次本格的にテニスを再開するなら、新しいのを買おうと思ってたんだよね~
よく調べるとこれはどうもガセ話で、買換えさせようという陰謀であった可能性が高い(笑)
おまけに、GRAPHITEⅠ(便宜上Ⅰにします)は、モデルによってはプレミアムがついたりして、オークションでけっこうな値段が付いてたりするではないですか!
捨てないで良かった(笑)
さてⅠとⅡの違いですが。
画像でもわかるけど、GRAPHITEⅡはフレームが厚くなり他のデザインも微妙に変わっていますね。
PRINCE社は、当初のGRAPHITEⅠをなかなか変えない戦略をとっていたのですがね・・・
ⅡはⅠに比べすこし軽く、バランスもすこしグリップ寄りになっています。
GRAPHITEシリーズの全般的な特徴は、そのしなりと硬さの絶妙なバランスにあります。
打感が特徴的と書いてあるのを見かけますが、打感はガットの張力と種類に左右されるので、その意味では違うかな。
今主流のラケットは、合わせだけで勝手に飛んで行く感じで、力はいらずタイミングだけ、ただその分コントロール性には難がありますねえ~
Ⅱにはすこしその傾向があります、ただⅠに比べてですが。
今はガットも緩く張るのが主流、いわば疲れない省エネ?テニス向きなのかな。
個々のテニススタイルによってラケットを選べば良い訳で、万人向けのラケットなぞ存在しません。
GRAPHITEは、ラケット自体重いし球は飛びません。
初中級者はもちろん、最近のラケットに馴れた上級者でも扱いにくいシロモノです。
振り回せる筋力があり、打ち出しのスピードを早く、かつコントロールした球を打ちたい人には向いてます。
いま見回しても、このようなラケットは見あたりませんね。
だから今でもGRAPHITEの存在価値はあるのではないかな。
さて、最近本格的にはじめるにあたってガットを張り替え。
だいぶ古いので張ってる間に破損するかもしれません、などと若いオネエチャンに言われてもくじけず、敢然と70ポンド!ねと吐き。
今は40ポンドくらいが多いです!と言われて、じゃあ60ポンド!とひょってしまい、やっぱり70ポンドが良かったなどと思ってる今日この頃です(笑)